大阪で過去最多256人の陽性者、クラスター経路は散発

2020.11.12 07:35

『大阪府新型コロナウイルス対策本部会議』がおこなわれた(11月11日・大阪府庁)

(写真2枚)

大阪府の『新型コロナウイルス対策本部会議』が、11月11に実施。新規陽性者が急速に増加するなか、府では府民に対し「静かに飲食」「マスクの徹底」をキーワードに改めて感染症対策の徹底を要請することが決定した。

同日、大阪府の新規陽性者は256人と検査数と合わせて過去最多。1週間単位で見ても明らかな増加傾向を見せている。

感染者の内訳は、飲食店利用者についてはエリアに関係なく、特に居酒屋に滞在歴がある人が府域全体で急増。また、感染例ではマスクを外して常に声を出すコールセンターなどの業務、休憩室や喫煙所での物の貸し借り、飲食をしながらの打ち合わせといった職場内、団体旅行で長時間行動をともにしたり、密閉空間での運動といったレジャーシーンなどで複数確認されているという。

この状況に対して府の健康医療部・藤井睦子部長は、「拡大原因が特定できず、対策が難しい時期。いろいろな場面で感染するようになり、無症状の方が一定数いらっしゃるのを前提とする対策が必要」と懸念する。

取り組みとしては、唾液が飛び交わないよう「静かに飲食」すること、国の分科会が提言した感染リスクが高まる「飲酒を伴う懇親会など」「大人数や長時間におよぶ飲食」「マスクなしでの会話」など5つの場面で特に「マスクの徹底」を、28日まで府民に要請する。

また、高齢者施設や医療機関、学校などでクラスターが相次いでいることに対して、「クラスターの発生を抑えるには社会全体での流行を抑える必要がある。ひとりでも陽性者が出たら徹底して検査し、囲い込みをして抑えることをさらに意識して強化したい」という吉村知事の意見に、職員たちは何度もうなずいた。

府では今回の呼びかけによる効果を観察し、効果がなく悪化していった場合はより強い呼びかけや要請も検討していくという。

取材・文・写真/岡田由佳子

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