新世代ラッパー・TAEYO「チャラチャラしたのは苦手」

2020.9.6 20:15

1stEP『ORANGE』でメジャーデビューを果たしたTAEYO

(写真9枚)

「 ザ・楽しい!みたいなラップは、オレは苦手かも

──そうですね。聴いていて耳に入ってくる言葉の感じが変わってきた気がします。

そうですね。そういう意識はしていました。

──テヤンボーイ名義での『SWEAR』(18年)や『HOWL OF YOUNGTIMZ』(19年)も良いんですけど、それとはまた違った良さというか。

以前にリリースした作品もむちゃくちゃ好きなんですけど、今やるタイミングではこうかなと。次のアルバムを作るとなると、またココから変わってくるかもしれないですけど。

──トラックも全体的に浮遊感のある生音を多用したものになっているし、曲によっては『Calm』のようにジャック・ジョンソンなどを思わせるようなフォーキーな歌モノもあって、メロウさが一気に増しています。

この曲はエド・シーランとか平井大とか、そのあたりのリファレンスで自然に出てきましたね。

大阪にもよく遊びに来ると話すTAEYO

──キャッチーなサビの部分だけ歌うようなラッパーは多いですが、TAEYOさんの場合はラップと歌に境目がないというか、どちらも並列にある感じが新鮮です。

やっぱりみんなと違うことはしたいし、もしかしたら今後はギターやピアノの伴奏だけみたいな曲もやるかもしれないし。ラップをやっているからヒップホップのトラックじゃないといけないとかも思っていないので、最近はレゲトン~レゲエっぽいトラックの曲もよく作っていますね。

──シークレットで収録されている7曲目の『Grey』はまさにレゲトン以降なビート使いも秀逸な曲なので、この先を暗示している曲だったんですね。

そうですね。なんでこの曲をシークレットにしたの?とみんなに言われます(笑)。

──その曲や海辺で撮影されたCD盤のアートワークも含めて全体的に夏っぽいトーンで統一されていますが、開放的でパーティー感のある夏というよりは、フランク・オーシャンなどに通じるような内省的な夏のイメージなのも今っぽいなと思いました。

『ORANGE』というタイトルもそのあたりに通じますし(笑)、いい感じの夏感は出せたかと思います。チャラチャラした夏の感じは結構苦手で、作ろうと思っても自分では作れないですよね。少し言われたりもしたんですけど、パーティーっぽい感じとかは全然無理で。そう考えると「ザ・楽しい!」みたいなことを書くのは、オレは苦手かもしれないです。

「チャラチャラしたのは苦手かも」と話すTAEYO

──その内向的な夏のトーンも、今年の夏にはマッチしていたのかなと。

タイトル曲の『ORANGE』は、曲を作っていた時にちょうどザ・ウィークエンドの新作『After Hours』が出て、その中に入っていたドラムンベースを取り入れた曲に影響を受けて今回に収録されている曲の最後に作りましたね。BLさんがトラックを作った6曲目の『Alright』もウィークエンドの前のアルバムに似た雰囲気があって、そのあたりからの影響は大きいと思います。

──そんなメジャー・デビューを機に改名して、これまでとはまた異なったスタイルを明確に提示した『ORANGE』を経て、アルバムでのさらなる進化も楽しみなところですが。

今回のEPは、この時期にメジャーでの第一歩として名刺代わりに出すならこういう形にしようと作っていったものなので、次のアルバムではもっと違う部分もちゃんと出せたらいいなと思っています。自分のなかでは去年にリリースした『HOWL OF YOUNGTIMZ』もすごく気に入っている作品なので、今の自分にできるもっとわかりやすい形で、そういう部分も出していきたいですね。

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