京都のガラス作家による、美し過ぎるスイーツ「生琥珀」
ガラス作家が作る、涼やかな透明のお菓子「生琥珀(なまこはく)」が、今夏京都で注目を集めている。美しいグラデーション、なかに閉じ込められたフルーツが、まるでアート作品のよう。
手掛けるのは、ガラス工芸工芸作家として活躍する石井佳鶴子(かづこ)さん。12歳のときに茶道表千家堀内家に入門。茶道教室を開き、自ら和菓子も作り続けてきたという経歴を持つ。そんななか、半透明に透き通る和菓子・琥珀羹(こはくかん)に、石井さんは「色味や味で工夫が楽しめそう」と一番惹かれたのだと話す。
琥珀羹(もしくは琥珀糖)とは、砂糖や水飴など加えた寒天を乾燥させた和菓子のこと。外側はシャリシャリとして、なかは寒天のツルンとした食感を楽しめるのが魅力。石井さんは、透き通って見える食材の色味や形、美しい色味、味の組み合わせなどを追求して、琥珀羹専門の菓子ブランド「RURIKA kyoto(瑠璃菓 京都)」を2018年に立ち上げたのだそう。
作っている最中に、魅力を感じたのが乾燥させる前の状態の「生琥珀」。カットした残りをつまんでいたなか、「琥珀羹になる前のおいしさをみなさんに食べてほしい」とイベントを6月に企画。すると、その美しさからSNSなどを通じて話題が広がっていった。
金柑と白ワイン、焦がしキャラメルにコーヒーニブとバタフライピー、無花果とピスタチオ酒など、趣向を凝らした風味と、弾力感が味わえる歯応えが特徴。ただ、こちらは「生」とあって、要冷蔵で賞味期限もたった3日間。そのため、「KOHAKUふるる」(6個入1944円)は、1・15日限定でお取り寄せのみでの販売となる。
また、大石神社近くにある石井さんの工房「瑠璃茶房」(京都市山科区)では、「生琥珀のフルコース仕立て」がおこなわれ、こちらでもゆっくり楽しめる。季節の食材を使った4~5品とペアリングしたドリンクを1人2500円で提供。こちらは、1~4人の1グループ限定(要予約)。
また、果物が透けて見える、苺とバニラビーンズ琥珀、キウイと白ワイン琥珀といった6種を詰め合わせた「ルリコハク」1296円や、ほうじ茶、白みそ山椒など個性豊かな京の味を楽しめる「KYO NO KOHAKU」5種、大人向けな赤ワイン、梅酒などの「SAKE NO KOHAKU」4種、各464円でサイトで販売(こちらは常温保存で、常時販売)。
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