奈良県知事、医療崩壊防ぐため「なるべく現世の負担で」

2020.8.15 11:15

全国でもめずらしい「地域別診療報酬」制度について、8月7日の定例記者会見で言及した荒井知事

(写真2枚)

奈良県の荒井正吾知事は、8月7日の定例記者会見で、「地域別診療報酬」制度について、厚生労働省へ陳情に行ったと言及した。

新型コロナウイルス感染拡大による医療自粛等で、減収や収入補填できない医療機関支援を目的に、奈良県は「地域別診療報酬」の単価を1点10円から1点11円に引き上げ、医療崩壊を防ぐことを検討している。

今後、保険者と後期高齢者広域連合が都道府県ごとに共同で組織する「保険者協議会」にかけ、意見を聞いたうえで、8月末頃には、厚生労働省に意見書を送るという。

この件に関して、奈良県医師会や日本医師会からは、全国一律が望ましいという声も上がっているなか、知事は「全国一律はあまり望ましくない」と考えを述べた。その理由として、コロナ対策費用に関しては、交付金で対応できるが、治療自粛に伴う減収に対応できない点や医療機関の疲弊度合は地域により異なる点をあげ、「すべての都道府県が医療疲弊したわけではないため、全国一律で診療報酬を上げると、便乗値上げを友連れにする副作用があると思う」と説明した。

また、保険者からの「患者の自己負担が増える」との意見に対しては、「医療機関の崩壊を放っておくことはできない。交付金で対応する意見だと、借金なので後世の納税者負担になる。現世代の福利厚生は、なるべく現世の負担でと考える。後世の負担はあまり健全ではない」との考えを示している。

取材・写真/いずみゆか

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