兵庫県の姫路・西脇・六甲山へドライブして、名物のかき氷を。喫茶店やカフェなどが趣向を凝らし、自家農園で収穫したいちごや、旬のフルーツなど地元の食の魅力を盛り込んだメニューも。夏限定のメニューもあるのでお見逃しなく。

「ひめじ官兵衛堂」で、天然氷の旬なフルーツ氷

姫路城にほど近い商店街で、希少な天然氷のかき氷を食べられる「ひめじ官兵衛堂」。湧き水などの天然水を自然環境下でゆっくりと凍らせた天然氷を使い「信州・八ヶ岳の麓で作る天然氷は、不純物がなくまろやか。蔵元さんの思いと日本伝統の氷のおいしさをお伝えしたい」と自身も氷作りに参加する店主の加藤健二さん。

ふわっふわ仕上げられた氷の上には、契約農家から届きたての旬のフルーツで手作りするシロップやエスプーマクリーム。無農薬のお茶を使った「抹茶イチゴミルフィーユ」１３００円、夏イチゴ・サマープリンセスたっぷりの「苺のマスカル」１３００円など。行列必至だけに、今年は余裕を持って並びたい。

「リバースヴィレッジ」で、自社農園のいちご１００%のかき氷

「できるだけ添加物を使わない安全安心な食を」をテーマに加工食品やスイーツを楽しめる姫路の「リバースヴィレッジ」。代表の八百伸弥さんは大学院でロボット工学を学び、ＩＴを利用した農業システムを開発。自社農園で「八百（やお）ちゃん」ブランドのトマトとイチゴを栽培し、夏は濃厚ないちごのかき氷が登場する（９月中旬まで予定）。

甘みと酸味のバランスがいい「八百ちゃんいちご」をフレッシュな状態でまるごと凍らせ、ふわふわに削ったのが「八百ちゃんいちご１００％かき氷」８５０円。１パック分のいちごを使った上に、自家製無添加のいちごのシロップやコクのある洗糖（洗双糖）から作られた練乳が添えられ、何通りもの味が楽しめる。

種類豊富な氷がそろう西脇の「レ・ボ・プロヴァンス」

日本の中心点に位置することから「日本のへそ」としてアピールしている兵庫県西脇市で愛される喫茶店「レ・ボ・プロヴァンス」。元パティシエでもあるオーナーシェフの曽我豊さんが「奈良 日乃出製氷」の氷を使用し腕を振るう多種多様なかき氷を９月末まで約２０種を楽しめる。

メロンや桃、マンゴー、スイカなど旬のフルーツをたっぷり使ったものから、地元・播磨の酒粕やハチミツを使ったものまで。富久錦酒造の「純米吟醸生原酒・立春朝搾り」という縁起の良い日の酒粕を使用した「酒粕れもん」１２００円など。密を避け、１週間ごとにＷＥＢまたは電話にて来店予約を受け付け。詳細はＳＮＳを。

「六甲山サイレンスリゾート」で自家採蜜のハニー&レモン

惜しまれて閉館した名建築の「六甲山ホテル」旧館を修復し、２０１９年誕生したリゾート施設「六甲山サイレンスリゾート」。旧館２階のカフェテリアで９月末まで提供するかき氷は、完熟果実を満喫できる「ミックスフルーツ」「マンゴー」など４種。

なかでもいち押しの「ハニー＆レモン」（２０００円・税別）は、淡路島産ノーワックスレモンを皮まで使ったソースと、敷地内の養蜂場で自家採蜜したハチミツを、自分で氷にかけていただける。非加熱のハチミツは栄養価が非常に高く、自然な甘みや風味が清々しい酸味のレモンと好相性。さらに氷の下にはレモン羊羹、こし白あんが隠れているお楽しみも。

写真／沖本明（六甲山サイレンスリゾート）