開幕直後に臨時休館の「薬師寺展」いまも捧げられる祈り

2020.3.3 06:00

仏像ファンに人気の高い薬師寺東院堂のご本尊「聖観世音菩薩立像」(国宝)(2月27日・あべのハルカス美術館)

(写真6枚)

2月28日に「あべのハルカス美術館」(大阪市阿倍野区)で開幕したばかりの特別展『薬師寺展』が、急遽3月3日から15日まで臨時休館を決定。その休館中も薬師寺僧侶による法要は営まれるという。

12年かけて史上初の全面解体修理がおこなわれ、4月22日に待望の落慶を迎える世界遺産「薬師寺」の国宝「東塔」(奈良市)。その落慶を記念した特別展だったが、新型コロナウィルス感染拡大防止のために臨時休館となった。

本展では、解体修理に伴い役目を終えた奈良時代の水煙(注1)や天平絵画の至宝「吉祥天女像」(国宝)、白鳳時代(645年~710年まで)を代表する東院堂のご本尊「聖観世音菩薩立像」(国宝)、法相宗の開祖「慈恩大師像」(国宝)などをメインに展示。

出開帳(展覧会)の期間中は、毎日開館前後に会場で薬師寺僧侶による法要が営まれるのだが、今回の休館期間中も変わらずに、このお勤めは毎日続けられるという。

開幕時には薬師寺の加藤朝胤管主が、天武天皇が皇后(後の持統天皇)の病気平癒を祈願して薬師寺を発願(680年)した事と、現在の新型コロナウイルスが猛威を振るう状況に対して、「病気平癒や心の平安への思いが重なる」とも語っていたが、薬師寺担当者は、「この大変な状況が終息に向かうよう、毎日お勤めをして祈りを捧げています」と話す。

記念講演会、ハルカス大学連携講座は中止。薬師寺僧侶によるギャラリー・ツアーは3月31日まで中止(4月以降開催は後日改めて発表)。同展の再開は16日を予定しているが、美術館側は「再開できるかは今後の状況次第」と説明している。

(※)塔の九輪(くりん)の上にある火炎状の装飾金具

取材・文・写真/いずみゆか

『国宝東塔大修理落慶記念 薬師寺展』

日程:2020年2月28日(金)~4月19日(日)・3/3〜15臨時休館
時間:10:00〜18:00(火〜金は、〜20:00)
会場:あべのハルカス美術館(大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43)
料金:一般1400円、大高生1000円、中小生500円

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