稲垣吾郎「演じる楽しさを教えてくれた朝ドラに、絆を感じる」

2020.3.6 08:15

「〝朝ドラ〟は他のドラマと比べると撮影スピードが速いので、慣れるまでがちょっと大変でした」と話す稲垣吾郎

(写真6枚)

NHK連続テレビ小説『スカーレット』、物語はいよいよクライマックスに。新たな登場人物として注目を集めているのが、稲垣吾郎が演じる医師・大崎茂義だ。主人公・喜美子(戸田恵梨香)と息子の武志(伊藤健太郎)を精神的に支えていく重要な役柄に挑む心境や撮影現場の様子などを訊いた。

取材・文/西村円香 写真/木村正史

「僕はひとりで抱え込まないタイプ」(稲垣吾郎)

──連続テレビ小説への出演は1989年の『青春家族』に以来、約30年ぶりですね。

『青春家族』は、生まれて初めてお芝居をした忘れられない作品で、お芝居の道に進んでいきたいと思えました。演技をしたときに、共演のいしだあゆみさんと橋爪功さんにすごく褒めていただきました。それまで人に褒められた経験もなかったし、ひとりの俳優として認められた感じがしてうれしかった。いつかまた参加したいなという思いがあったので、今回の『スカーレット』の出演もすごく光栄なことだと思っています。

──医師・大崎茂義は稲垣さんから見て、どんな人物ですか?

大崎は白衣を着たがらないという設定の、ちょっと風変わりなお医者さん。脚本家の水橋文美江さんは、昔からお付き合いがある方なので、稲垣吾郎が演じるから僕のイメージで書いてくださったのかな。でも、白衣を着ていないと医者になった気分になれない。コスプレって大事ですよ(笑)。

──確かに、白衣姿の方が気持ちも引き締まる気がしますね。大崎は喜美子の精神的な支えになる人物ですが、稲垣さんが大変な状況になったときに支えてくれる人はいますか?

僕には、友や家族、一緒に仕事をしている仲間…と支えてくれる人がたくさんいます。意外と思われるかもしれないけれど、僕はすぐ相談して頼ってしまう、ひとりで抱え込まないタイプ。喜美子や武志は、人に迷惑をかけちゃいけないとふんばっているじゃないですか。僕なんか甘ったれなんで、すぐ誰かを頼るので逆ですね。

母親との仲良しぶりも語った稲垣。「暖かくなったら、また母をゴルフに誘います」

──喜美子と武志の親子関係をそばでみていると、ご自身のお母さまを思い出したりはしませんか? 稲垣さんは、お母さまととても仲良しでいらっしゃるんですよね。

最近はなかなか行けてないけれど、2人でゴルフに行くくらい母とは仲が良いですね。同じ東京都内に住んでいるので、いつでも会えるという感じがあるけど、会う時間はきちんと作らないといけませんね。うちの母は、喜美子と比べると優しすぎます。父がしっかりしているというのもあるけれど、ふわっとした柔らかい人だから。芯にあるものは強いんだろうけど、人当たりもいいですしね。

これからの『スカーレット』では、母という立場の人にとっては、感じるものが多々あると思います。制作統括の内田さんは、「病気と闘っていく武志と家族。そのなかで、どう生きるかをテーマにしたい」と僕に話してくれました。そのことを自分の心に置いて演じたい。戸田恵梨香さんも女優として素晴らしく、本当に喜美ちゃんそのもの! 母の気持ちを細やかにちゃんと演じられるのはすごいです。

NHK連続テレビ小説『スカーレット』でのワンシーン
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