地元・岸和田の小学生と合作、アーティスト・塩田千春の個展

2020.2.20 05:00

塩田千春《永遠の糸》(部分)赤い糸に絡まっているのは、岸和田の小学生たちが描いた293点の絵や文字

(写真6枚)

ベルリンを拠点に国際的に活躍する現代アート作家・塩田千春の個展が、「マドカホール(岸和田市立文化会館)」(大阪府岸和田市)でおこなわれている。実は彼女は岸和田の出身。本展は生まれ故郷に錦を飾る地元で初の個展だ。

2019年に東京の「森美術館」でおこなわれた個展では約66万人もの動員を記録。その名を知らしめた彼女の手法は、空間を使った作品展示だ。素材はさまざまだが、有名なのは赤や黒の糸を空間に張り巡らせた作品で、そのなかにベッド、靴、鞄などの物体が編み込まれている場合もある。

彼女の作品を見た者は、作品が放つ圧倒的な存在感と同時に、自身の内面に宿る複雑な感情(それらは生、死、記憶、夢、不安へと繋がる)と対面せざるを得ない。そうした精神性の深い作風が評価されたのだろう、

塩田千春《永遠の糸》 2020年 インスタレーション:赤い糸、手紙

本展の作品『永遠の糸』は、3×5.5×11.5メートルの空間に赤い糸を張り巡らせたインスタレーションで、内部には塩田の問いかけ「大切なものはなんですか」に地元の小学生たちが応えて描いた絵画や文字293点が、風に舞うような形で作品に組み込まれている。

塩田は「赤い糸が人と人の縁を繋ぐと言われているように、本作で人と人とのつながりを表現したかった」と語る。また「子どもたちの絵に家族を描いたものが多くてほっとしています。私自身もそうだから」とも。彼女の個展が関西でおこなわれるのは久々。アートファンは急いで岸和田に行くべきだ。期間は3月15日まで、料金は無料。

取材・文・写真/小吹隆文(美術ライター)

『塩田千春展 永遠の糸』

期間:2020年2月5日(水)~3月15日(日)※月曜・3/10休
時間:10:00~17:00(土日祝~20:00)※入場は閉場30分前まで
会場:岸和田市立文化会館・マドカホール(大阪府岸和田市荒木町1-17-1)
料金:入場無料
電話:072-443-3800(9:00~17:00・月曜休)

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