日本画に革命、京都に応挙のミラクル襖絵

2019.11.27 06:00

重要文化財「松に孔雀図」(全16面のうち4面)円山応挙、寛政7年(1795)、兵庫・大乗寺蔵、通期展示

(写真7枚)

この襖絵がある「大乗寺」(兵庫県美方郡)は「応挙寺」とも呼ばれ、応挙と一門が描いた襖絵作品によって建物、空間、宗教が渾然一体になる立体曼荼羅が空間プロデュースされている。展示では、その雰囲気を再現すべく、客殿の襖絵が立体的に再現された。

襖絵を所有する「大乗寺」の雰囲気を立体的に再現した展示

応挙がしばしば描いた犬、子どもたちなど、愛らしい作品にも注目。応挙が写生を通して描きたかったのは、目に見えるものを超えた生命感だった。さらに、応挙から始まった「円山派」「四条派」の画家たち、そして近代の京都画壇への流れを一望できる作品がならぶ。展覧会『円山応挙から近代京都画壇へ』の会期は12月15日まで、料金は一般1500円。

重要文化財「写生図巻」甲巻(部分) 円山応挙、明和8年~安永元年(1771~1772)、株式会社 千總蔵、後期展示

取材・写真/沢田眉香子

『円山応挙から近代京都画壇へ』

期間:<前期>2019年11月2日(土)~24日(日)、<後期>11月26日(火)~12月15日(日)※月曜休 
時間:9:30~17:00(金土曜~20:00)※入館は閉館30分前まで 
会場:京都国立近代美術館(京都市左京区岡崎円勝寺町)
料金:一般1500円、大学生1100円、高校生600円
電話:075-761-4111

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