イギリスの紅茶文化をドレスと茶器で体験

2019.11.24 09:00

ティーセット、ミントン、1820年代、Cha Tea紅茶教室蔵

(写真6枚)

イギリスの紅茶文化をテーマにしたユニークな展覧会が、「神戸ファッション美術館」(神戸市東灘区)で11月23日からスタートした。

ヨーロッパにお茶がもたらされたのは17世紀のこと。最初は緑茶を輸入していたが、顧客の嗜好に合わせて変化し、紅茶が主流となった。18世紀にはイギリスの貴族社会で紅茶が大流行。17世紀後半から19世紀前半にかけてイギリス東インド会社が紅茶の輸入を独占し、大英帝国繁栄の一助になったと言われている。また、庶民にまで紅茶を飲む習慣が広まった。

ティーガウン、1890年代、Cha Tea紅茶教室蔵

イギリス人は世界で最も紅茶を愛する国民で、朝から夜まで紅茶を欠かすことがない。なかでも有名なのがアフタヌーンティーだ。それは、ケーキやスコーン、サンドイッチとともに紅茶を楽しむ文化で、今では日本でもお馴染み。もとは貴族の文化だったので作法やマナーが厳格だったが、今や本家イギリスでもカジュアルに楽しまれている。

本展では、紅茶の歴史、アフタヌーンティー、そして大衆へと広がっていく紅茶文化を、その時代の優雅なドレスや、ティーセット、銀器、紅茶にまつわる版画・書籍など約300点の資料で紹介する。大英帝国時代の貴婦人たちが繰り広げたエレガントな紅茶文化を追体験できる貴重な機会だ。期間は、2020年1月19日まで、料金は一般1000円。

文/小吹隆文(美術ライター)

『アフタヌーンティーのよそほひ-英國紅茶物語』

期間:2019年11月23日(祝・土)~2020年1月19日(日)※月曜・12/29~1/3休(1/13開館)  
時間:10:00~18:00 ※入館は17:30まで
会場:神戸ファッション美術館(神戸市東灘区向洋町中2-9-1)
料金:一般1000円、大学生・65歳以上500円、高校生以下無料
電話:078-858-0050

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