即位の礼にも通じる正倉院展、奈良で開幕

2019.10.27 15:38

『東大寺大仏開眼会』で聖武天皇が履いたとされる「衲御礼履 (のうのごらいり)」を眺める招待客(10月25日・奈良国立博物館)

(写真7枚)

令和初の開催である『第71回 正倉院展』が、10月26日に「奈良国立博物館」(奈良市)で開幕。天皇陛下の御即位記念として、聖武天皇・光明皇后ゆかりの正倉院宝物のなかでも中核をなすような宝物が計41件(初出陳は4件)そろう。

なかでも『東大寺大仏開眼会』で聖武天皇(当時は太上天皇)、光明皇后、孝謙天皇が着用した冠に関わる「礼服御冠残欠(らいふくおんかんむりざんけつ)」(冠の残片)には注目。天皇の冠である「冕冠(べんかん)」が含まれており、代々天皇即位の礼冠(らいかん)の参考とされてきた由緒あるものだ。

さらに大仏開眼会で聖武天皇が履いたとされる爪先が二股に反り上がった靴「衲御礼履(のうのごらいり)」も。外側が赤く染められた牛皮、内側が白い鹿皮で、真珠や水晶がはめられた花形飾りと合わさって目を引く華やかさだ。

『大仏開眼会(だいぶつかいげんえ)』で聖武天皇、光明皇后、孝謙天皇が着用した冠が含まれる「礼服御冠残欠(らいふくおんかんむりざんけつ)」の展示一部
『大仏開眼会(だいぶつかいげんえ)』で聖武天皇、光明皇后、孝謙天皇が着用した冠が含まれる「礼服御冠残欠(らいふくおんかんむりざんけつ)」の展示一部

これらは、22日におこなわれた新天皇の『即位礼正殿(せいでん)の儀』を思い起こす、御即位記念らしい宝物。

同博物館の松本伸之館長は、「正倉院宝物は、1300年近く大事に守り伝えられ、素晴らしい形状・芸術性が残されている。これはほかの国では無いことで、まさに奇跡」と熱い思いを話した。

ほかにも、20年ぶりに6扇揃っての公開となった「鳥毛立女屏風(とりげりつじょのびょうぶ)」や、草花・蝶・鳥が金と銀で装飾された「金銀平文琴(きんぎんひょうもんきん)」など、唐やシルクロードを感じさせる正倉院の代表的な宝物も見られる本展。会期は11月14日までの全20日(会期中無休)。一般1100円、高・大学生700円、小・中学生400円。

取材・文・写真/いずみゆか

『第71回 正倉院展』

日程:2019年10月26日(土)〜11月14日(木)
会場:奈良国立博物館(奈良市登大路町50)
料金:一般1100円、高・大学生700円、小・中学生400円
電話:050-5542-8600

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