神戸で、モネやゴッホら近代絵画の名品展

2019.6.6 06:00

クロード・モネ《睡蓮》1906 年 油彩/カンヴァス 吉野石膏コレクション

(写真7枚)

「兵庫県立美術館」(神戸市中央区)で6月1日から始まった『印象派からその先へ-世界に誇る吉野石膏コレクション』は、フランス近代絵画史を概観できる希有な展覧会だ。

同展は、山形発祥の大手建材メーカー「吉野石膏」(本社:東京都千代田区)が収集したフランス近代絵画から、28作家の72作品を紹介するもの。現在、同コレクションは「山形美術館」(山形県山形市)に寄託されているが、これだけの規模の展示は通常おこなわれておらず、兵庫県で初公開となる。

フィンセント・ファン・ゴッホ《雪原で薪を運ぶ人々》1884年 油彩/カンヴァス 吉野石膏コレクション

展覧会は3部で構成されている。第1章「印象派、誕生」では、印象派を中心にその前段階というべきバルビゾン派も含めた19世紀後半の状況を、コロー、ミレー、クールベ、モネ、ルノワール、セザンヌ、ゴッホらの作品でたどる。

第2章「フォーヴから抽象へ」では、ルオー、マティス、ヴラマンク、ピカソ、カンディンスキーなどで20世紀初頭から第2次大戦前までをフォロー。第3章「エコール・ド・パリ」では、第2章とほぼ同じ時期ながら異なる展開を見せた画家たち、ユトリロ、ローランサン、シャガールなどを取り上げる。

本展の美点は、バランスよくフランス近代絵画史を学べることだ。最初から通史的な収集を目指していたと思われ、志の高さが窺える。また、1作家1点ではなく、モネ5点、ルノワール7点、シャガール10点など複数の作品が見られるのもお得感がある。初心者から美術通まで誰が見ても納得できる、安心かつ高品質な絵画展と言えるだろう。期間は7月21日まで、料金は一般1300円。

取材・文/小吹隆文(美術ライター)

『印象派からその先へ-世界に誇る吉野石膏コレクション』

期間:2019年6月1日(土)~7月21日(日)※月曜休(7/15開館、7/16休館) 
時間:10:00~18:00(金土曜~20:00)※入場は閉館30分前まで
会場:兵庫県立美術館(神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1 HAT神戸内)
料金:一般1300円、大学生900円、70歳以上650円、高校生以下無料
電話:078-262-0901(代)

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