シンガーソングライターのＣａｒａｖａｎが４月５日、大阪・梅田の「バナナホール」（大阪市北区）でライブをおこなう。

幼少期を南米ベネズエラで過ごし、高校時代からギタリストとしてさまざまなキャリアを重ね、２００１年よりソロアーティストとして全国各地を旅しながら弾き語りライブを開始した彼。２００４年に１ｓｔアルバム『ＲＡＷ ＬＩＦＥ ＭＵＳＩＣ』をリリース。海外のサーフ・ムーブメントと呼応した、肩の力が抜けた味わい深いサウンドと歌声で「和製ジャック・ジョンソン」と絶賛を集めたのは周知の通り。

以降もコンスタントなリリースとツアーを重ねながら、ＹＵＫＩやＳＭＡＰへ楽曲提供をおこなうなど、好調な活動を続けていたが、次第にメジャーフィールドでの活動に違和感を抱くようになり、震災を機にプライベートレーベル「Ｓｌｏｗ Ｆｌｏｗ Ｍｕｓｉｃ」を設立。自身の手で音源を作り、ライブをブッキングし、ライブ会場や自身の繋がりのある個人店を中心に販売する「小商い」的な活動スタイルでも注目を集めている。

神奈川・茅ヶ崎を拠点に全国各地を旅しながら音楽を奏でる生活に根ざした、リアルな言葉と美しくも切ないサウンドは、ジャンルや世代や性別などさまざまなボーダーを超えて、聴く者を未だ見ぬ旅情へと誘う。生身の音楽と生身の人と人の繋がりを大切にする彼だからこそ、そのライブには常にルーティーンのツアーにはない、濃密で親密な空気が漂っている。

今回のライブでは、新旧のさまざまなタイプの曲をバンドで再現するという。リラックスした心地良さの中でじわじわと高まってゆくピースフルな一体感を、ぜひこの機会に体験して。料金は５０００円（ドリンク代別途要）。

文／井口啓子