四代桂小文枝襲名「きん枝あげてもええ」

2019.3.13 10:00

五代目文枝の十八番のひとつ『天神山』を口演した四代桂小文枝

(写真3枚)

『桂きん枝改メ四代 桂小文枝 襲名披露公演』が12日、「なんばグランド花月」(大阪市中央区)でおこなわれ、27年ぶりに上方落語の名跡・桂小文枝が復活した。

四代の師匠である五代目桂文枝の前名で、一門にとっても思い入れのある名跡・小文枝。直系弟子20人のなかでも「できの悪い弟子だった」と振り返る四代小文枝は、ネタのマクラで内弟子修行中の失敗談を愛嬌たっぷりに語った。

襲名披露公演を終えてほっとした表情を浮かべつつ、「68歳での襲名はチャレンジです」と話す小文枝。「私は無茶者なので、本来ならきん枝が小文枝を継ぐなんてないと思いまが、師匠がよくて、一門がよくて、いい人に巡り合えました」と意気込んだ。

きん枝という名は50年名乗ってきただけに愛着はあるものの「前を捨てないことには新しいものは建てられない」と決意を新たにし、「ほかの一門でも、噺家できん枝が欲しいと言う人がいればあげてもええかな」と笑いをさそった。

取材・文・写真/岩本和子

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