宝塚で作曲60年、吉崎憲治が語る情熱

2019.3.12 06:00

学校の先輩の勧めで宝塚作曲の道に進んだが、「母が宝塚にあこがれ、妹2人が入団。妹の舞台の曲を作曲したこともある」という吉崎憲治

(写真5枚)

宝塚歌劇団での作曲活動60周年を迎える吉崎憲治と、元雪組トップスターで女優の杜けあきが、6月に開催される『吉崎憲治&岡田敬二 ロマンチックコンサート』の取材会で、貴重な話を明かした。

吉崎が、今年55周年の演出家・岡田敬二と1984年から手掛けるロマンチック・レビューシリーズのナンバーや、吉崎の名曲『この愛よ永遠に TAKARAZUKA  FOREVER』などを、宝塚OGと現役生が歌い上げる今回のコンサート。吉崎はこれまで3000曲以上を手掛けるなかで、「個性がないとだめだと思っているので、宝塚で愛される曲であるということを大切にしつつ、いかに自分の個性を活かすか、ということを課してきました」と打ち明ける。

さらに演出の意図をくみ取りつつ、「曲のエネルギーで、作詞家や演者を引っ張り込もうという意気込みがあった気がします。自分が燃え、そうやってぶつかっていかないといい作品には仕上がらない」とも。

すると、吉崎の優しい笑顔にいつも救われていたという杜は、「先生の燃えたぎる情熱、当時はわからなかったです!」と驚き、「でも、曲から情熱をもらっていたんですね」とうなずく。

甘いメロディーも印象的だが、杜のトップお披露目公演『ラ・パッション!』のようなパンチのある曲も多い吉崎。杜は「先生は根がすごく明るい方だと思います。だからショーの曲がすごくエネルギッシュ。『ラ・パッション!』の主題歌は元気になれて、今でも下級生が開いてくれる『パッション会』で、全員で歌うんです」と話す。

吉崎は、「歌ってくれる人が、僕のまたエネルギーになる。宝塚はそういうありがたいところです」と、やはり優しい笑顔で返した。公演は「梅田芸術劇場メインホール」(大阪市北区)にて、6月1日~2日開催。チケットは5月11日発売。

取材・文・写真/小野寺亜紀

※吉崎の「吉」は上部が「土」、「崎」は右上が「立」が正しい表記

『吉崎憲治&岡田敬二 ロマンチックコンサート』

日程:2019年6月1日(土)~6月2日(日)
会場:梅田芸術劇場メインホール(大阪市北区茶屋町19-1)
料金:S席11000円、A席7000円、B席5000円
電話:06-6377-3800
チケットは、2019年5月11日(土)発売

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