学業優先を目指す少女歌劇団、吉本が設立

2018.10.14 22:18

吉本興業の代表取締役・大崎洋さんから、京都から大阪へ向かう車中でオファーを受けたという広井さん

(写真2枚)

「吉本興業」(本社:大阪市中央区)が、新コンテンツ事業「少女歌劇団プロジェクト」を京都市内で14日に発表。総合演出を務めるクリエイター・広井王子さんが会見に出席した。

今回、同社が手掛ける「少女歌劇団」は11~19歳までの少女に限定。「清く・明るく・麗しく」をテーマに、日舞、茶道、殺陣、ダンス、歌など、日本ならではの文化や美意識を体現するメンバーを目指し、2019年夏には大阪で200~500人規模の専用劇場を設けるという。

ゲーム『サクラ大戦』などでも有名な広井さんは、「少女歌劇団というのがあったのは戦前。すごい華やかで日本で30カ所ぐらいあったと資料に書かれていましたが、戦後は『宝塚歌劇少女歌劇団』は『宝塚歌劇団』に、『松竹少女歌劇団』は『松竹歌劇団』となり、少女をとってしまいました。戦後では、小さな活動はありますが、こんなに大きなプロジェクトはなかった」と、「少女歌劇団」について説明。

実現するにあたって、その「少女」というのが難しいポイントだったそうで、「今は少女たちが活躍しているのはアイドルと言われています。そんななかで、少女歌劇団を作る意味はなんだろうなとずっと考えていて。もしかすると日本古来から、少女が持つ無垢なものに、大人が浄化されるという背景があるのではないか、という思いに至った。そこで、少女たちを通して、もう一度文化を発信できたらと思っています。少女たち、観客、スタッフも共に成長していきたい」と語った。

また、学校にも通う年齢であることから、「公演はたぶん土日しかできない。高校生だったら夜の回があってもいいけれど、小学生には無理。いろいろやってみてダメだったらどんどん変えていく。その経過や理由などもちゃんと報告する。そうでないと学業優先にならない。ケガとか風邪にも対応できるように、僕は丁寧にやっていきたい」と、意気込んだ。

記者会見には学天即、尼神インター、ゆりやんレトリィバア、元NMBの三秋里歩、門脇佳奈子らも出席
記者会見には学天即、尼神インター、ゆりやんレトリィバア、元NMBの三秋里歩、門脇佳奈子らも出席

メンバーが決まってから座付き作家として方向性や舞台内容を決めるそうだが、「1チームはCGです。僕がやるからには必須かな。生の女の子とCGの女の子が一緒にショーをやる。それだけはやろうと思っています」と、これまでにないような歌劇団になることを確約した。

「少女歌劇団」の第1期メンバーは約30名を想定し、11月1日から12月31日まで公式サイトで公募。応募資格は2018年12月31日の時点で満11歳から満17歳までの女性に限定。1~3月までオーディションがおこなわれ、4月にはメンバーが確定。居住エリア、国籍、経験などは不問、20歳の誕生日で退団となる。

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