【追悼寄稿】樹木希林さん、京都で語る・前篇

京都「建仁寺」でおこなわれた献茶式に出席した樹木希林さん(7月31日・京都市内)
2018年9月15日、女優・樹木希林さんが亡くなった。このインタビューは、7月末日、映画『日日是好日』の記者会見がおこなわれた京都・建仁寺で、月刊誌『ミーツ・リージョナル』のために収録したものだ。記事はすでに本誌に掲載されているが、誌面の関係で、樹木さんが語ってくれた一部しか載せられなかった。
そこで、ミーツと同じ会社であるLmaga.jp編集部に相談して、もう一度書かせてもらった。この記事は、本来考慮すべき構成や編集を脇におき、あの夏の日の京都で、樹木さんがなにを語ったのかをできるだけ伝えることを目的とした。なので、重複したり、余分なところもあるが、あのときの樹木さんの様子を少しでも思い浮かべることのできるものになっていたら、幸いに思う。
取材・文/春岡勇二
「主演の俳優次第だなって思いました」(樹木希林)
──初めに時間を私的に使って申し訳ないのですが、一言、お礼を言わせてください。僕もスタッフを務めている、2016年の『おおさかシネマフェスティバル』の表彰式においでくださって、ありがとうございました。
あの「ハマムラジュンでございます」ってご挨拶される方が司会してらした・・・。
──そうです。あのとき、樹木さんが司会の浜村淳さんに「あなたの方が歳上なのに、元気ねえ」っておっしゃって、会場がすごく盛り上がりました。【関連写真】『おおさかシネマフェスティバル2016』の授賞式の様子
そうね。ともかく、あの「ハマムラジュンでございます」っていうご挨拶は覚えていたわね。あとは忘れたけど(笑)。
──では、『日日是好日』についてうかがっていきます。この作品への出演を決められたのは、シナリオを読んで興味をもたれて、ということですか?
ええ、この映画に関してはシナリオを読みました。
──読まれたときの印象は、どういったものでした?
主演の俳優次第だなって思いました。
──そのときには、主演が黒木華さんというのは決まっていたんですか?
黒木さんに頼んでいる、という状態でした。それがなかなか決まらなくてね、だから私も保留にしてました。たまにあるのよ、主演と聞いていた人が変わってしまって、私だけ残っちゃったみたいなことが。それは嫌だったので、それでようやく黒木さんに決まって、それなら私も、ということでした。
──黒木さんとの共演は初めてですよね。
初めて。ただ、これまでの彼女が出演した作品は観てましたから。しなやかで、若さもあって、彼女なら、この映画が、森下さん原作のいい作品になるかなあという思いはありました。
──茶道が題材になっているということについてはどうでしたか?
それは面白いと思いましたよ。これまで時代劇とかで出てくることはあっても、現代劇でお茶を主に描くってことはまずなかったですからね。ただ、お茶のシーンに関してはちょっと高をくくってました。映画でお点前をずっと撮っていたら、それだけで終わっちゃうだろうって。ところが実際に撮影に入ったら意外に細かく撮るので大変でした。

──樹木さんは、これまでプライベートでお茶を嗜むということはなかったのですか?
嗜むということはなかったですね。私はね、お茶は嫌いじゃないんだけど、作法ではまずお菓子をいただくじゃない、あれがね、負担でね(笑)。雑な人間なんでね、和菓子なんていうと、田舎饅頭みたいなの、おばあさんが小豆を煮て、手で、こうくるっと皮にくるんで蒸したようなの、ああいうのが一番好きなのよ。お茶席で出るものはねぇ、あれだけ綺麗に作られていると、なかなかねぇ、それを愛でなきゃなんない、これがくたびれちゃう(笑)。練り物ってだめなのよ、なにか得体の知れないものは駄目ね。
──今回の映画では、それはなんとかなると思われたわけですか?
先生の役だからね、自分で食べることはないだろうと思って。「どうぞ、召し上がれ」って言っていればいいんじゃないかって(笑)。
──出演が決まってから、お茶の先生を演じるための勉強はされたわけですよね。
ずーっと逃げてたんだけど、さすがにね、ある程度はやらないとね。プロデューサーが見張ってるんだもの。「そろそろやってくださいよ」って言ってくるし。だから、結局随分やりましたよ。手順を覚えなきゃいけないし。ただ、いまはもう全然覚えてないですけどね。
──映画のなかでは素晴らしい先生ぶりで、てっきり樹木さんは以前からお茶をなさっていたのかと思いました。
なにをあなた、上手に観えるようにやっただけですよ。顔に似合わず、上手にね。あとはカメラマンがうまかったんですよ。
映画『日日是好日』
2018年10月13日(土)公開
監督:大森立嗣
出演:黒木華、樹木希林、多部未華子、ほか
配給:東京テアトル、ヨアケ
テアトル梅田、なんばパークスシネマ、イオンシネマほか
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