山田裕貴&齋藤飛鳥「食わず嫌いせず観て」

2018.10.20 08:00
(写真8枚)

「私もクールだって普段よく言われる」(齋藤飛鳥)

──おバカで愛すべきキャラクターの浩介は、山田さんにとって共感する部分はありましたか?

山田「そうですね、自分のあの頃を思い返してるような感覚がありました。小中高といじられキャラで、本当にこのままっていうか。天職じゃないですけど、天役がきたなって感じでした。浩介の印象的なセリフの『将来はすごい人間になりたい』というのもすごく思ってて、今でも『世界をちょっとでも変えられる人になりてぇ!』って思いますし。天役です、天役! やっと自分の良さ出せたなっていう感覚がありますね」

──これまでも幅広い役を演じてきましたが、今回は特にそう思ったんですね。

山田「全裸になったり、本来持ってたふざけた良さをやっと出せたなって。これまで結構かっこ良くてスマートな役もたくさんやらせてもらったんですけど、全然俺じゃねえなって思ってたんですけど、『浩介は俺だ!』って思えたのは初めてだったので」

──齋藤さんは、優等生の真愛とは共通点はあると思いますか?

齋藤「そうですね。真愛のクールな部分とかは、私もクールだって普段よく言われるので似てるのかなとは思ったんですけど、キャラクターそのものはそんなに近くはなかったかなって思いますね。中学1年生のときから乃木坂46に入って、自分でお仕事を選んでそれを優先していたし、元々乃木坂に入る前から学生生活を楽しみたいというタイプでもなかったので、あんまり楽しい思い出みたいなものはなくて。なので、この作品の撮影を通して学生生活というものを改めて体験させてもらって、良いもんだなっていうのを感じました」

「真愛ちゃんのクールな部分は、私もクールだってよく言われるので似てるのかな」と話す齋藤飛鳥

──いつも山田さんは演技をするときに「役を生きる」と言ってますが、今回そんな真愛に対して、浩介を生きたからこそ出た言葉だったり、動きはありましたか?

山田「いつも、お芝居にしないとか、役を生きるって言ってるのは、相手の反応をもらうっていうのもすごく重要なんですよ。自分がセリフを言った後の相手の顔。今回、飛鳥ちゃんの真愛にすごく影響を受けたんです。なんか切ないような表情になったり、笑ってくれた瞬間に、僕のなかで浩介として心がワ~って動くんですよね。それがすごく楽しかった。自然に浩介を生きることができて、あ、真愛だなって思えたのがすごいというか」

齋藤「うれしいですね」

──以前、齋藤さんは番組の密着ドキュメンタリーで「乃木坂46以外で活動してる自分が想像できない」とおっしゃってましたが、今回真愛を演じて、こういう山田さんからのコメントを聞いて、なにか心境が変わった部分はありましたか?

齋藤「これまであんまりやりたいことがなくて、たまたま乃木坂46っていうグループが自分に合うなって思って、いさせてもらってる感じだったんですけど。今回お芝居を本格的にやることができて、おもしろさとか楽しさがわかったので、また機会があったらいいなってぼんやり思うようになりました」

「お父さんお母さんの世代も、幅広い層に観ていただけたら」と話す山田裕貴(左)と齋藤飛鳥
「お父さんお母さんの世代も、幅広い層に観ていただけたら」と話す山田裕貴(左)と齋藤飛鳥

──浩介と真愛の10年間を通して、恋することの愛おしさと友情のすばらしさを描いた作品ですが、ここ数年多い少女漫画原作のような、いわゆるキラキラ映画ではないですよね。今まさに高校生活を送っている学生や、もう社会人になったたくさんの人が映画を観て、自身の「あの頃」を思い出すような作品だと思います。

山田「すごく良い瞬間が切り取られてるけど、でも結末はこうなるんだっていう、人生ってうまくいかないこともあるんだろうし、でもその選択は間違ってもないし、それもまた人生でもあるし。そういうことを教えてくれる映画になってると思うので、たくさんの人に、幅広い層に見ていただけたらいいなって思います。お父さんお母さん世代にも観ていただきたいですね」

齋藤「上の世代の方って、こういう今の若い人たちが出てる恋愛の青春モノってあまり観る気にならないのかなって思うんですけど、この作品はリアルで誰もが共感するポイントがいくつもあるので、きっと心を動かされると思います。嘘くさくない感じがすごく好感持てるなと思ったので、ぜひ食わず嫌いせず観ていただけたらうれしいです」

山田「それ、いいね。食わず嫌いせず観てほしい!」

齋藤「ふふ(笑)」

映画『あの頃、君を追いかけた』

2018年10月5日(金)公開
監督:長谷川康夫
原作:ギデンズ・コー
出演:山田裕貴、齋藤飛鳥、松本穂香、佐久本宝、國島直希、中田圭祐、遊佐亮介
配給:キノフィルムズ
©「あの頃、君を追いかけた」フィルムパートナーズ

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