みんぱく再開、東北発の工芸&デザイン展

北村昭斎「玳瑁螺鈿舟形供物盤」1999年 奈良県立美術館蔵
大阪北部地震の影響で一時休館。8月下旬から一部展示のみおこなわれていた「国立民族学博物館」(大阪府吹田市)で、『工芸継承-東北発、日本インダストリアルデザインの原点と現在』が9月13日から始まり、本館展示が全面的に再開されます。
これは、昭和3年(1928)に宮城県仙台市に設置され、日本のインダストリアルデザインの原点のひとつと言われた「国立工芸指導所」を起点に、工芸の過去と現在を考える展覧会です。

明治時代、政府は殖産興業・輸出振興のために工芸を手厚く保護し、さらなる輸出振興と東北地方の産業振興を目的に「国立工芸指導所」を設置。剣持勇や豊口克平らを輩出します。同所は国立機関の改組により昭和44年(1969)になくなりましたが、その足跡は日本の工芸やデザイン界に多大な影響を与えたと高く評価されています。

本展では、この「国立工芸指導所」の活動を中心に、東北歴史博物館でおこなわれた展示ワークショップ『現代に生かす伝統の手わざ』、国立民族学博物館が所蔵する「園コレクション」(金工関連の製作用具のコレクション)、金沢美術工芸大学と金沢市が共同でおこなった『平成の百工比照収集作成事業』などを紹介。超絶技巧の明治工芸、国立工芸指導所ゆかりのデザイナーによる椅子の名作、東北の若手職人の作品、リオ五輪で使用された卓球台など約560点の資料が展示されます。
東北の情報が伝わりにくい関西では、「国立工芸指導所」の存在を知らない人も多いのでは。本展を機に東北発の工芸やデザインに対する理解が深まれば、関西在住のクリエーターや美術工芸ファンにも良い影響が及ぶと思います。期間は11月27日まで、料金は一般830円。
文/小吹隆文(美術ライター)
『工芸継承-東北発、日本インダストリアルデザインの原点と現在』
期間:2018年9月13日(木)~11月27日(火)※水曜休
時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
会場:国立民族学博物館(大阪府吹田市千里万博公園10-1)
料金:一般830円、大高生450円、中学生以下無料
電話:06-6876-2151
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