平成最後の正倉院展、貴重な宝物が続々
2018.8.9 6:00

平成最後の開催となる『第70回 正倉院展』の出陳宝物と開催期間が8月3日、「奈良国立博物館」(奈良市)にて発表された。

奈良国立博物館として節目となる70回目の『正倉院展』の会見で挨拶する松本伸之館長
奈良国立博物館として節目となる70回目の『正倉院展』の会見で挨拶する松本伸之館長画像一覧

計56件の宝物を公開し、そのうち10件は初出陳となる今回。「70回という節目にとらわれず、1回1回が特別」という松本伸之館長の言葉通り、個性ある宝物を通じて正倉院宝物の全体像がうかがえる内容だ。今年は、平成25年度から3年間にわたっておこなわれた麻製品に関する特別調査の成果が反映され、さらに朝鮮半島の新羅に関する宝物が多く出陳される。

会見では、「麻製品では古代の水墨画である山水図がほかに例が無く、絵画史上重要な意味合いを持つ。また、毎年訪れるみなさまが期待されるきらびやかな宝物としては、玳瑁螺鈿八角箱(たいまいらでんはっかくのはこ)や平螺鈿背八角鏡(へいらでんはいのはっかくきょう)が注目」と説明。玳瑁螺鈿八角箱は、素材にタイマイ(ウミガメの一種)の甲羅を加工したべっ甲など、貴重な素材を多用した大変豪華なものだ。

珍品を多用した献物箱「玳瑁螺鈿八角箱」が今年のメインビジュアルを飾る
貴重な素材を多用した献物箱「玳瑁螺鈿八角箱」が今年のメインビジュアルを飾る画像一覧

さらに、ロウソクの芯を切るためのものと考えられる白銅剪子(はくどうのせんし)も展示。鋏(はさみ)の先に半輪形の金具が付いており、同形のものが朝鮮半島から出土していることから、当時朝鮮半島にあった新羅との関係がうかがわれる宝物だ。

ほかにも新羅琴など、普段は公開されない珍しい宝物が多数。本展は10月27日から11月12日まで。チケットは前売一般1000円、大高生600円、小中学生300円ほか、9月12日に販売。(当日は各100円増)

取材・文・写真/いずみゆか

『第70回正倉院展』

日程:2018年10月27日(土)~11月12日(月)
時間:9:00~18:00(金土日祝は〜20:00)
会場:奈良国立博物館(奈良市登大路町50)
料金:前売一般1000円、大高生600円、小中生300円(当日は各100円増)
電話:050-5542-8600
URL:https://www.narahaku.go.jp/

  
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