回転炭火焼ステーキ、大阪のシェフが考案

2018.8.1 12:00

国産牛のもも肉をかたまりで仕入れる。糸でしばって形を整え、焼いていく

(写真11枚)

大阪を代表するイタリアンレストラン「ポンテベッキオ」(大阪市中央区)グループが、7月30日にステーキ店『Dステーキ』(大阪市北区)を西天満にオープン。オーナーシェフ山根大助さんの肉愛が、これでもかと詰まった店に行ってきた。

「丸太ステーキ」と名付けたくなるその見た目。国産牛のもも肉かたまりを、回転させながら炭火で焼くのである。2分焼いて、5分休ませる。この工程を4、5回くり返すという。炭の直火は熱量が高く、肉に火が入りやすい。なかまでじっくりと火が通るが、カットすると、断面は明るいロゼ色に。

ケースに入れた肉は、少しずつ回転しながら高温の炭火で焼かれる

肉はグラムで注文する。150g、250g、350g、450gからチョイス。150gを選ぶと山根さんが「なんで250いかへんねん? 250にしとこ」と変更を余儀なくされた。そのわけは、このビジュアル! 木の切り株のような存在感は今までに見たことのない肉の柱だ。

250gの肉なら、高さ7センチほどはある。どこからナイフを入れようか?

そして、すっとナイフが入る。柔らかい。赤身のモモ肉は脂肪が少ないため、どうしても固くなる部位。それを焼く前に、肉の繊維に細かく切れ目を入れていくことで解消した。そのための特殊なカッターを開発したとか。

山根シェフ自慢の特殊カッターは、5ミリ幅の刃を5ミリ間隔でタテヨコに配したアイデアもの

山根さんのこだわりはまだある。生の肉に紫外線を数日間、照射するという。天日で干すと魚は旨みを増す。それを肉にも応用したというわけで、UVAランプが内蔵された冷蔵庫を作り、店ではそのなかに肉を置いている。

最後のこだわりはソース。焼き上がった肉を熱々にしたいがために鉄板でサーブすると、肉は焼けすぎて繊維が固く縮み、肉汁も出てしまう。それを回避するために肉と一緒に熱々のソースをサービス。そのソースに肉をまとわせれば、熱々のままほおばることができる。肉本来の旨みがのった赤身のかたまり肉を、自分の好きなサイズにカットしてもぐもぐ。こんな幸せな肉時間は、ここでしか味わえないかもしれない。

ステーキセットの価格は、前菜とピラフ、またはパンが付いて150g3500円から。ソースは2種類をチョイス。ほかに骨付きの仔羊や河内鴨のローストもあり、生ハムやサラダなどのサイドメニューやデザートも。この斬新な丸太ステーキは肉好きならずともぜひ、体験すべし。

『Dステーキ』

2018年7月30日(月)オープン
住所:大阪市北区西天満2-10-2 幸田ビル1F
営業:11:30〜13:45LO、18:00〜22:00LO ※不定休
席数:カウンター8席、テーブル16席
電話:06-6311-8080

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