設立10周年、吉野の桜を守り続ける

2018.4.17 16:00

設立10周年となる2018年、吉野の桜は例年より2週間開花が早く、下千本、中千本、上千本が一気に満開になった(奈良県吉野郡)

(写真3枚)

1300年の歴史価値を持つ桜の名所、奈良県の吉野山(奈良県吉野郡)。その桜の保護、管理をおこなう「吉野のさくらを守る会」が設立10周年を迎え、一層元気になった満開の桜が吉野山を彩った。

吉野の桜の枯れの原因は、桜の世話をする人がいなくなったことが大きいそうで、これまでは吉野で林業を営む人々が、仕事の合間に桜に肥料をやったり、下草やツルを伐採するなど、日々桜に接して世話をしていたという。しかし、近年は林業を継がず会社勤めをする人が多くなり、山に入る機会も少なくなったことから、桜の世話をする人がいなくなってしまった。

葉桜で彩られた吉野山、下千本(奈良県吉野郡)

守る会は、吉野桜の若木が枯れる現象が続いたことに危機感を覚え、吉野町、吉野保勝会、金峯山寺、読売新聞大阪本社が2008年に立ち上げた。同会では、山桜のサクランボを拾って育てて山へ帰す活動や、管理をおこなう桜守(さくらもり)に1年を通して桜の保護、管理をしてもらうよう依頼。合間には、シンポジウムやチャリティなど多彩なイベントも催してきた。

『吉野桜フェスタ』で吉野山の桜の魅力を語った吉野の桜を守る会会長で吉野町長の北岡篤さん(奈良県・金峯山寺)

同会会長をつとめる吉野町長の北岡篤さんは、「10年たって、最近は元気を取り戻してきたという声が聞こえます。これからも、1本1本の桜をしっかりと管理して、美しい吉野山の桜を後世に引き継いでいきたい」と意気込む。春の桜、夏の葉桜、秋の紅葉と四季折々の景色を生む吉野山の美しさをぜひ、現地で体感してほしい。

取材・文・写真/岡田由佳子

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