奈良・春日大社1250年の名宝を一挙公開

2018.4.5 07:00

国宝 金地螺鈿毛抜形太刀(部分)1口 平安時代(12世紀)奈良・春日大社 前期展示4/14~5/13

(写真5枚)

日本人なら誰もが知る奈良の春日大社。その名を聞けば、奈良公園の深い緑の中に鎮座する美しい社が思い浮かびます。同社の創建1250年を記念した大展覧会が、4月14日から「奈良国立博物館」(奈良県奈良市)でおこなわれます。

春日大社は奈良時代の神護景雲2年(768)に、平城京の鎮護として造営されました。藤原氏の氏社として一族の崇敬を集め、摂関家が繁栄した平安時代には一層の発展を遂げます。同時に朝廷との結びつきも強くなりました。中世には興福寺との関係が深くなり、中世後期から近世にかけては奈良町に今も残る「春日講」など、町や村にも信仰が広まりました。

春日権現験記絵 第1巻・第6巻(以上、前期展示4/14〜5/13)・第10巻・第11巻(以上、後期展示5/15〜6/10)4巻 鎌倉時代(14世紀)宮内庁三の丸尚蔵館

本展では春日大社の1250年の歩みを振り返りつつ、信仰の精髄ともいえる古神宝類や奉納宝物などを紹介します。出陳件数は224件、うち国宝が57件、重要文化財が47件もあり、創建1250年記念の名にふさわしいと言えるでしょう。本展会場の奈良国立博物館と春日大社は近接しており、徒歩での移動も楽々です。展覧会の前後に春日大社のお参りと奈良公園の散策をセットにすれば、素敵な春の一日が楽しめるでしょう。料金は一般1500円、期間は6月10日まで。

文/小吹隆文(美術ライター)

『創建1250年記念特別展 国宝 春日大社のすべて』

期間:2018年4月14日(土)~6月10日(日)※月曜休(4/30開館)
時間:9:30~17:00(金土曜~19:00)※入館は閉館30分前まで ※会期中に展示替えあり
会場:奈良国立博物館(奈良市登大路町50)
料金:一般1500円、大高生1000円、中小生500円
電話:050-5542-8600(ハローダイヤル)

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