19世紀パリの諷刺画展、兵庫・伊丹で

観相学画廊 8 おいしい嗅ぎタバコの一服 1837 年 リトグラフ 伊丹市立美術館蔵
類いまれな記憶力と持ち前の描写力で活気に満ちた19世紀パリの人々を描き、諷刺画家として人気を博したオノレ・ドーミエ(1808-79)の展覧会が「伊丹市立美術館」(兵庫県伊丹市)で、2月25日までおこなわれている。
マルセイユのガラス職人の息子として生まれたドーミエは、8歳のときに一家でパリに移転、14歳で当時最新技術の石版画を学びはじめる。やがて気鋭の編集者シャルル・フィリポンに見いだされ、『カリカチュール』『シャリヴァリ』といった絵入り諷刺雑誌に寄稿し、政治諷刺を中心に腕をふるった。

おりしもパリは近代都市へと変貌を遂げる真っ最中。見知らぬ者が行き交うことで「他者」への意識が育まれ、外見上の特徴から相手の内面を読み解こうとする観相学が流行。その波に乗ってドーミエもまたパリっ子の容貌をテーマに作品を制作した。政治諷刺で培った真実を捉える眼差しは、人物描写にもいかんなく発揮され、パリっ子の様相や特徴を感情豊かに描く。そこにはよそ行きの顔ではなく、浮かれたり、眉をひそめたり、驚いては顔をしかめる素の表情が刻まれ、人間の本質そのものが照らし出されている。
本展では、1700点を超えるドーミエ・コレクションの中から、人物表現に冴えを見せる風俗諷刺画約120点を4つの連作を通して紹介する。「しかめっつら」の醜さをも個性に変えてしまう、ドーミエの生き生きとした表現を堪能しよう。料金は一般300円。
『しかめっつら ドーミエ流パリっ子図鑑』
期間:2018年1月13日(土)〜2月25日(日)※月曜休(2/12開館、13休館)
時間:10:00〜18:00
会場:伊丹市立美術館(兵庫県伊丹市宮ノ前2-5-20)
料金:一般300円、高大生200円、小中生100円
電話:072-772-7447
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