京都で出合う、世界の郷土菓子と作家の器

2017.11.29 17:00

フランス・アルザス地方のお菓子「ベラヴェッカ」。スパイスや洋酒に漬け込んだドライフルーツがぎっしり。期間中全日登場予定、テイクアウト可。※器は今展の出品とは異なる

(写真3枚)

世界各地の郷土菓子に合わせて、31人の作家がつくった器を展示販売。手作りの郷土菓子も味わえる展覧会が、「ショップ&ギャラリーYDS」(京都市中京区)で12月2日からおこなわれる。

郷土菓子を紹介するのは「郷土菓子研究社」として活躍する、林周作さん。世界各地を旅して出合った郷土菓子をレシピやエッセイで紹介し、東京・原宿にて「Binowa Café」を運営する。展覧会では、31種類の郷土菓子に合わせて、31人の作家がつくった器が展示販売され、林さんお手製の郷土菓子も楽しめる。

キルギスのお菓子「ムラヴィニク」。12/4〜8に登場予定。※器は今展の出品とは異なる

「お菓子の撮影用に、作家に器を作ってもらえるだろうかと相談を受け、せっかくなら展覧会にしませんかと提案したんです。31人の作家の中には、益子や有田を一緒にまわったときに出会った陶芸家や、普段はオブジェ中心で器はあまり作っていない作家もいます。どの作家にどのお菓子の器を作ってもらうかは、31人の作家それぞれに31種類のお菓子から『イメージに合いそうだな』と思う3つを提案し、そこから1つ選んでもらって、早い者勝ちで決めていきました。ホールケーキもあれば、ソースをかけるものもあって、大きさも形状もさまざま。どんな器がやってくるか、僕らも楽しみです」と、高橋さん。

林周作さんは、現在までに33カ国をめぐり、300種類以上の郷土菓子をリサーチ。31種類のお菓子は、著書『旅して見つけた! 地方に伝わる素朴なレシピ』に掲載

31人の作家は、益子で作陶する鈴木稔、絵付けが魅力の升たか、AMETSUCHIシリーズが人気の芦田尚美はじめ、陶芸家から、ガラスの荒川尚也、木工の戸田直美など、素材も作風も多彩に人気作家が集まる。「ショップ&ギャラリーYDS」店主の高橋周也さんは、林さんがお菓子の器を探す中で出会い、イベントを手伝ったり、一緒にやきものの産地を訪ねたりして、親交を深めてきた。

さらに、期間中は、林さん手づくりの郷土菓子が作家の器でイートインできる。京都のコーヒースタンド「Dongree」(京都市東山区)やケータリングの「コーヒー坊や」などによるコーヒーやお茶もスタンバイ。スケジュールは公式サイトで確認を。郷土菓子と器の、国境を越えた、しあわせな出合いを楽しみたい。期間は12月10日まで。

取材・文/宮下亜紀

『郷土菓子研究社と31人の作家の器』

期間:2017年12月2日(土)〜10日(日)
時間:11:00〜18:00(最終日は〜17:00)、イートインは全日14:00〜(なくなり次第終了)
会場:ショップ&ギャラリーYDS(京都市中京区新町通二条上ル二条新町717)
料金:入場無料
電話:075-211-1664
※イートインのお菓子のスケジュールは公式サイトにて。林周作さんは、12/2(土)・3(日)・9(土)・10(日)在廊予定

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