近江八幡でヴォーリズ建築が特別公開中

2017.11.20 13:00

風通しの良さを重視したヴォーリズ建築「ウォーターハウス記念館」の内観

(写真3枚)

滋賀・近江八幡に点在するレトロな洋館・ヴォーリズ建築のうち、登録有形文化財の2棟が現在特別公開されている。設計士の人柄に触れられると好評だ。

ヴォーリズ建築は、その名の通り、ウィリアム・メレル・ヴォーリズというアメリカ出身の建築士が設計した洋館。ヴォーリズは「神戸女学院大学」や「大丸心斎橋店」など、全国各地で洋館を手掛けており、今回特別公開されたのは、滋賀・近江八幡市にある「ウォーターハウス記念館」と「アンドリュース記念館」の2棟。

「アンドリュース記念館」の外観

明治38年、滋賀県立商業学校(現在の八幡商業高)の英語教師として来日したヴォーリズは、独自の発想で洋館の設計に携わった。柱や階段などにはぶつかっても痛くないように丸みを帯びたものを用い、風通しを良くするために多くのドアが設置されているなど、訪れた人すべてが心地よく過ごせられるような工夫が施されている。実用性を大事にしつつ、人のぬくもりを感じさせる親しみのある空間がなによりの特徴だ。

専門店「ゴーイングナッツ」代表の道城牧人さん。アリゾナで叔父が開いている農園の無添加ナッツを扱う

かつて、「ウォーターハウス記念館」に住んでいたことがあり、現在は「アンドリュース記念館」2階でナッツ専門店を営んでいる道城牧人さんは、その当時をふり返り、「ヴォーリズさんにゆかりのあるアリゾナのナッツを記念館で扱う店を開くのは長年の夢だった。近江の無農薬フルーツとともにお土産にしてもらいたい」と語る。特別公開の残り期間は、11月23日〜26日(料金は2館で300円)。

取材・文・写真/岡田由佳子

『ヴォーリズ建築特別公開』

期間:2017年11月23日(木)〜26日(日)・10:00〜16:00
料金:2館で300円(1館200円)
電話:0748-32-7003

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