兵庫・西宮で、陶とガラスのオブジェ展

2017.6.7 16:00

《Cornucopia 04-Y》2004年 兵庫陶芸美術館蔵 撮影/斉城卓

(写真3枚)

陶とガラスを組み合わせたオブジェ作品で知られる田嶋悦子。彼女の大規模個展が「西宮市大谷記念美術館」(兵庫県西宮市)で、6月10日からおこなわれます。

田嶋は1959年に大阪市で生まれ、1981年に大阪芸術大学工芸学科陶芸専攻を卒業しました。1980年代には『アート・ナウ』(兵庫県立近代美術館)や『YES ART』(ギャラリー白)といった当時話題の現代美術展に参加し、大規模なインスタレーションを発表しています。

《Cornucopia 08-I》2008年 岐阜県現代陶芸美術館蔵 撮影/斉城卓
《Cornucopia 08-I》2008年 岐阜県現代陶芸美術館蔵 撮影/斉城卓

1990年代に入ると装飾的な要素を削ぎ落したミニマルな作風へと転換。その後、陶とガラスを組み合わせた「Cornucopia」シリーズが高く評価され、現在では国内外の多くの美術館に作品が収蔵されています。また、新作のインスタレーション「Records」では、粘土という素材を、存在、時間、行為、感情を転写し、記録するメディウムとして捉え直そうとしています。

《Records》2017年 作家蔵 撮影/斉城卓
《Records》2017年 作家蔵 撮影/斉城卓

今回の個展では、「Cornucopia」シリーズを中心に、熱帯の花や樹木を思わせる初期作品「Hip Island」、群生する花々が一斉に地表から伸び上がるような近年の作品「Flowers」、そして新作「Records」など15点が展示されます。美術館の広大なスペースで15点ということは、ひとつひとつの作品が巨大だと推察できます。美術館でしか味わえないダイナミックなインスタレーションが楽しめるでしょう。料金は一般500円。

文/小吹隆文(美術ライター)

『田嶋悦子展 Records of Clay and Glass』

期間:2017年6月10日(土)〜7月30日(日)※水曜休 ※7/17は無料
時間:10:00〜17:00 ※入館は16:30まで 
会場:西宮市大谷記念美術館(西宮市中浜町4-38)
料金:一般500円、大高生300円、中小生200円
電話:0798-33-0164

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