テナー吹き、藤井尚之の過去と今

1983年のデビュー以降、音楽にとどまらず、社会現象にまでなったポップスバンド・チェッカーズ。そのリードボーカル・藤井フミヤの実弟であり、サックスプレイヤーとしてグループを支えた藤井尚之が、2月に発売したソロアルバムを引っさげて、国内3カ所のライブツアーを5月におこなう。バンド解散から来年で25年を迎えるのを前に、結成当時のことや自身の音楽への向き合い方など、現在進行形の藤井尚之について話を聞いた。
写真/渡邊一生
チェッカーズは「バブルとともに現れバブルとともに去って行った(笑)」
──ファンならずともチェッカーズとしての活動は鮮烈に記憶に残っています。解散後はどのような活動をされていたのでしょうか。
高校を卒業してこの世界に入って、今に至るんですけど。結局音楽の世界しか知らない。バンド自体は約10年の活動だったんですが、そのあと1〜2年くらいはふらっと遊んでた時期があって(笑)。まぁ、好きなことをやらせていただいて、その後にしっかり仕事しようかな、みたいな。でも、ちょうど時代的にも超バブルなときだったんで、バブルとともに現れバブルとともに去って行ったバンドですけどね(笑)
──チェッカーズを組む前までは音楽活動をされてたんですか?
アマチュアのときって、だいたい仲間でバンドを組んだりするじゃないですか。俺らの時代、まだ「音楽やる=暴走族と変わらない=不良」な扱いをされてた。でもみんなバイク、族の方に走ったもんですからね。同級生は誰1人として音楽をやるというやつがいなかったんです。
──そうなんですか?
そう、見事にゼロでしたね。みんな族になっちゃって。まあ、うちの兄貴とかは、バンドも族もやってたんですけどね(笑)。
──なるほど(笑)。
それで、チェッカーズができたときに、初期メンバーのベースが辞めるってことになって。僕がベースを弾いてたもんですから、じゃあちょっと代わりのベースが入るまで弾いといてと。で、大土井裕二さんが入ってきて、いらんもんになって。なんか、辞めさせるのもかわいそうやねぇ、というところで、サックスでもやりゃあいいんじゃないっていう・・・。
──軽いノリで。
ほんとに。でもカバーしてたバンドだったり曲っていうのが、サックスがバリバリに入っててありきの曲だったりするんですよ。そういうドゥワップバンド、ロックンロールバンドって周りにいっぱいいたんですけど、誰1人サックスやってる人がいなかった。じゃあ目立つんじゃない、というのがサックスを始めるきっかけですね。見た目もかっこいいし、サウンドももちろんかっこいいんで。もうそれからはずっとチェッカーズの活動ですよね。

──今年は9年ぶりにお兄さんとのユニット・F−BLOODが再始動されます
F−BLOODは兄弟のデュオというところで、自分が曲書いて、兄貴が詞を乗っけて・・・。今までやってることをやれば良い。新しいものを作らなくちゃいけないという使命感みたいなものは、まるっきりない(笑)。基本なんですけど、自分が感じて、今まで身体に入って消化できたものが、やっぱり自分の力になってると思いますから。それをベースにしたものをこれからも作っていくのがベストだと思うんですね。それはオールドスタイルなのかもしれないけれども、それはそれで良い。良き時代のものをというわけではなくて、その都度自分が一番いいと思うものをやってる。で、それをやったことで、新たな発見ができるし、次のステップに行ける。自分のなかでは新しいものがまた生まれるんじゃないかなと思ってます。
──チェッカーズ時代の楽曲は幅広かったですよね。
それはそれで自分たちで遊んでたというか。あれだけ人数いたんで、いろんな意見を取り入れたってことですよね。それはバンドの良さであって、ソロになって1人でなんでもやんなきゃいけなくなると、やっぱり正直自分の技量はそんなにないものですから、ほかに頼れるものを探ってしまう。それは仕方ない。でもそんなことをしながら、やっぱり嫌いなことはやらないだろうしね。
NAOYUKI FUJII "Special Live Theater" Vol.3『foot of the Tower』
日程:2017年5月28日(日)・16:30〜/19:30〜
会場:ビルボードライブ大阪(大阪市北区梅田2-2-22)
料金:サービスエリア8200円、カジュアルエリア7200円
電話:06-6342-722(ビルボードライブ大阪)
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