国宝の4分の1、京都に今秋集結

2017.4.30 07:00

16年ぶりの県外公開。火焔土器ナンバーワン「深鉢形土器」

(写真5枚)

1976年(昭和51)に開催された『日本国宝展』以来、41年ぶりとなる特別展覧会『国宝』が、「京都国立博物館」(京都市東山区)にて今秋開催される。数十年に一度しか見られないレベルの国宝の祭典。その出展作品がメディアに発表された。

同館全12ジャンルの研究員が総力をあげ、国宝の1/4にあたる200点以上が集結。「深鉢形土器(火焔型土器)」や「伝源頼朝像」、奈良・薬師寺「吉祥天女像」など、誰もが知るお馴染みの国宝はもちろん、今年指定されたばかりの「大日如来坐像・不動明王坐像」(大阪・金剛寺)など、縄文から近世に至る幅広いラインアップが魅力だ。

国宝指定作品数日本一の画家・雪舟の国宝全6作品一挙公開
国宝指定作品数日本一の画家・雪舟の国宝全6作品一挙公開

なかでも、室町時代の画僧・雪舟の国宝全6作品が一部屋に同時展示される贅沢な空間は必見(開幕後3週間限定)。近世絵画担当の福士雄也研究員は、「これまでどの雪舟展でも実現しなかった空前絶後の展示なので、見逃すと一生後悔する」と語る。ほかにも長谷川等伯・久蔵親子の共演(5・6週目)、等伯のライバル・狩野永徳との対決もあり、会期中80件展示される絵画部門は特に見どころが多い。

今年は開館120周年に加え、「国宝」(旧・古社寺保存法制定)という言葉が誕生して120年のダブルメモリアルイヤー。山本英男学芸部長は「私たちは最高の国宝展を目指している」と意気込みをみせる。展示は、10月3日~11月26日を4期に分け開催。「皆様一人一人が国宝物語を見つけに、4期ともすべて1回づつはご来場頂きたい」

国宝展担当の全12分野13名の研究員と佐々木館長(真ん中)
佐々木館長(真ん中)と国宝展担当の全12分野13名の研究員(24日、京都国立博物館)

チケットは、一般1500円、大学生1200円、高校生900円、中学生以下無料で、7月7日より発売。4期すべて鑑賞できる「早割4枚セット券」(4000円/先着1200組限定)など早割チケットは、6月5日より各プレイガイドで発売される。

取材・文・写真/いずみゆか

『京都国立博物館開120周年記念特別展覧会 国宝』

日程:2017年10月3日(火)〜11月26日(日)・月曜休
I期 10月3日(火)~15日(日)※9日開館、10日休
II期 10月17日(火)~29日(日)
III期 10月31日(火)~11月12日(日)
IV期 11月14日(火)~26日(日)
※会期中、展示替あり
時間:9:30〜18:00(金土曜、〜20:00)※入館は閉館30分前まで
会場:京都国立博物館 平成知新館(京都市東山区茶屋町527)
料金:一般1500円、大学生1200円、高校生900円、中学生以下は無料
電話:075-525-2473

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