桑田佳祐、小田和正、福山雅治をはじめとする数多くの日本を代表する大物ミュージシャンたちのレコーディングやライブで活躍する一方で、クラブ・シーンとも深い関わりを築いてきたバイオリン奏者の金原千恵子。彼女の８年ぶりとなるアルバムのリリースパーティーが、2017年２月11日に「METRO」（京都市左京区）で開催される。

デトロイト・テクノのアンセム中のアンセムとして知られるデリック・メイがリズム・イズ・リズム名義で発表した名曲『ストリングス・オブ・ライフ』を流麗な生のストリングス演奏入りでカバーしたヴァージョンは、世界中のDJたちから高い支持を集めて大ヒットを記録。あらゆるジャンルの音楽を弾きこなし、オーバーグラウンドとアンダーグラウンドの双方から揺るぎない支持を集め続ける彼女のような存在は、日本だけでなく世界的にも稀だろう。

今回のMETRO公演には、昨年11月には８年ぶりとなったソロ作『WITH』でも共演したギタリストの石井マサユキもメンバーに名を連ねるBand Of Gypsiesを率いての金原のアクトをメインに、DJにはFPMこと田中知之とKyoto Jazz Massiveの沖野好洋という京都が育んだ２大重鎮に、「ストリングス・オブ・ライフ」のプロデュースを手がけた井出靖も登場。

さらには、年末の20周年公演も大盛況に終えたA Hundred Birdsを率いるDJ YokuがシンガーのTeNとのDJ Set LIVEで参戦と、関西クラブ・シーンの顔と呼ぶべき大物が一同に会するビッグ・パーティーに。ハウス、クラブ・ジャズにエレクトロ、そしてその源流である70年代のディスコ～ソウルまで。あらゆる音に精通するスーパー・バイオリニストだからこそ実現可能となったこの一夜は、全ダンス・ミュージック・フリーク必見だ。

文／吉本秀純