熊野古道、スペインで人気の理由とは?

2016.12.14 12:00

「熊野古道」を実際に歩いている人はもしかすると、日本人よりも海外からの観光客の方が多いかも

(写真4枚)

2004年に世界遺産に登録されてから、年々海外からの観光客が増加している「紀伊山地の霊場と参詣道」。そのうちの一つのルートでもある和歌山県の「熊野古道」には、特にスペインからの観光客の人気が高まっている。はたして、その理由とは・・・。

建築物や文化財、自然遺産など1カ所だけをさすのではなく、数百キロにも及ぶ「道」の世界遺産として登録されているのは世界でたった2つ。それが1000年以上の歴史がある「紀伊山地の霊場と参詣道」とスペインにある「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼道」だ。宗教は異なれど、どちらも聖地で祈りを捧げるため、長く険しい道を人々が歩いた、当時の姿と思いが今も息づいている。

熊野観光の拠点「世界遺産 熊野本宮館」には、「二つの道の巡礼者」を達成した人々の写真も
熊野観光の拠点「世界遺産 熊野本宮館」には、「二つの道の巡礼者」を達成した人々の写真も

そんな珍しい世界遺産同士とあって、「熊野古道」が位置する和歌山県田辺市は2014年にサンティアゴ・デ・コンポステーラ市と「観光交流協定」を締結。「二つの道の巡礼者」と名付け、2015年2月から「共通巡礼手帳」を発行している。簡単に言えば、スタンプラリーなのだが、スタンプを押しながら両方の道を歩けば、巡礼者として登録されるほか、「熊野本宮大社」で一般の参拝者が触れることはない「大太鼓」を叩く儀式などを行ってもらえる。

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