御堂筋の自転車通行空間、整備始まる

2016.3.1 13:30

2013年11月23日~29日まで行われた御堂筋側道閉鎖社会実験では同様の自転車通行空間が登場

(写真3枚)

大阪のメインストリート・御堂筋の千日前通から「大阪タカシマヤ」(大阪市中央区)前までの区間が歩行者、自転車の安全な移動通行に向けて大きく変化する。大阪市が3月1日から東側街区の側道を閉鎖し、自転車通行空間の整備を本格的に実施。2016年秋に完成予定だ。

現在、御堂筋の歩道は自転車と歩行者が同じ空間で通行している。市内では若者たちを中心に自転車に乗る人が増えており、自転車対歩行者の交通事故が増加しているのが現状である。

今回の整備ではシニア、ファミリー、身体障害者といった社会的弱者にとって大切な移動空間となる歩道の歩行者の安全をしっかりと確保することが最大の目的。歩行者と自転車が安全に移動できる空間を目指す。いつの時代も交通環境の鏡として存在してきた御堂筋。社会全体にとっても大きな一歩になる。

サイクルショップ「リブジャイアント」の松川優子さん
サイクルショップ「リブジャイアント」の松川優子さん

御堂筋沿いにあるサイクルショップ「リブジャイアント大阪」(大阪市中央区)の店長・松川さんは、「自動車、自転車、歩行者が安全にストレスなく移動できるとても有意義な変化。でも、自転車用の空間だからといって、放置自転車やルール・マナーのない危険な走行が増える可能性も。近隣に駐輪場の分かりやすい案内板や、『逆走禁止』などの標識等の設置は各所にあって欲しい」と、さらなる課題を指摘する。

整備完了後はそのあとに発生する交通状況などを検証し、空間の再編成を検討していく。 私たちの知らない間に着実に変化している道路環境。歩行者も自転車利用者もそれぞれの立場から安全に過ごせるよう今一度考えてみては。

本町通りにも自転車レーンが設置されるなど自転車の通行空間は増えつつある
本町通りにも自転車レーンが設置されるなど自転車の通行空間は増えつつある

取材・文・写真/岡田由佳子

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