海老蔵、切り札で獅童を困らせる!?

中村獅童(左)と市川海老蔵 photographed by LESLIE KEE
8月に大阪・オリックス劇場で上演される、六本木歌舞伎『地球投五郎宇宙荒事』。歌舞伎俳優・市川海老蔵が中村獅童と共に企画を立ち上げ、今年2月に東京で上演するや全公演完売。脚本を宮藤官九郎、演出を三池崇史に依頼したのも彼ら本人とあって、見どころ満載だ。
「そもそも勘三郎にいさん(十八代目中村勘三郎)に、”成田屋は荒事の芸なんだから、地球を投げちゃうぐらいのことをやってもらわないと!”と何度も飲みの席で言われたのが始まり」と話す市川海老蔵。「東京公演は若いお客様にもたくさん来ていただけてよかった。三池さんは奇をてらわず、歌舞伎の王道となるような新しい歌舞伎を作りたいというコンセプトで演出され、宮藤さんも歌舞伎を書くのは3回目なので、よく理解してくださっている。だから思いのほか、めちゃくちゃ歌舞伎なんですよ」。

宇宙船から宇宙人の悪の親玉(獅童)が降り立つ、という本筋に入る前に、現代の歌舞伎役者の二人が、楽屋で語らうシーンから始まるのもポイントだ。ここでの海老蔵と獅童の芝居はアドリブなんだとか!? 「大阪というと獅童には牛丼屋の秘話があって、あの話を出したら彼は困るだろうな(笑)。そういうカードを僕はいっぱい持っています。逆に彼にカードを握られることはない! ジョーカーを持ってますから」とやんちゃな笑顔。「荒事的な要素を大きく含んだこの歌舞伎は、もしかすると関西の方が喜ばれる方も多いんじゃないかなと思う。いつも一歩踏み込んで観てくださるので。そういうの、僕も獅童も好きなので楽しく演じられると思います」
古典の上演にも力を入れている海老蔵。「やっぱり古典の面白さを理解して頂くためにも、分かりやすい作品も上演して、多くの人に歌舞伎を観てもらわないと。やはり、歌舞伎の客席はかなり高齢化している。だからこそ若い世代の我々が危機感をもって、新しいことも古典もやる、そういう段階に入っていると思います」と力強く語っていた。そんな海老蔵の思いが、正義の味方・地球投五郎を演じる今作にもにじみ出そうだ。
取材・文/小野寺亜紀
六本木歌舞伎『地球投五郎宇宙荒事(ちきゅうなげごろううちゅうのあらごと)』
日程:2015年8月15日(土)~23日(日)
会場:オリックス劇場
料金:S席13,000円、A席7,000円、B席5,000円 ※未就学児童入場不可
電話:0570-200-888(キョードーインフォメーション/10:00~18:00)
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