本当は10人以上…豊臣秀吉の側室3選!茶々との“寵愛バトル”、盟友の14歳娘も【豊臣兄弟】

2時間前

『豊臣兄弟!』第39回より。茶々(写真左、乃木坂46・井上和)と弓矢で決着を付けようとする寧々(写真右、浜辺美波)(C)NHK

(写真8枚)

豊臣秀吉の名参謀と言われた弟・豊臣秀長(小一郎)のサクセスストーリーを、仲野太賀主演で描く大河ドラマ『豊臣兄弟!』(NHK)。

10月11日放送の第39回「茶々の本心」では、常に徳川家康の側にいた家臣・石川数正が出奔。彼の行動のきっかけとなった家康VS真田家の騒動の背景と、別に寧々一筋ではなかった秀吉の実際の女性関係について語っていこう。


■ 豊臣家に石川数正びっくり…第39回あらすじ

豊臣秀吉(池松壮亮)は、徳川家康(松下洸平)の取次役・石川数正(迫田孝也)に、信州の真田家との戦を取りやめるよう告げた。さらに秀吉は、京に建築中の豪邸・聚楽第の模型を数正に見せ、家康宛に大量の黄金を送ることで、己の力を見せつけた。

帰りかけた数正に、小一郎は必要があれば家康のいる浜松まで、兄に代わって頭を下げに行くと声をかけ、数正は小一郎に「わが殿を必ず説き伏せまする」と約束した。

『豊臣兄弟!』第39回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第39回より。豊臣秀吉の後継者としての野心を見せる秀次(山田涼介)(C)NHK

数正が浜松に戻って、ことの次第を報告すると、徳川の家臣団は激怒。だが勝ち目があるとしたら、確かな後継ぎのいない秀吉と小一郎が死ぬのを待つしかなかった。

一方、小一郎は、現時点で最有力の後継とされる甥・秀次(山田涼介)は、天下人の器ではないと不安視していた。そして跡継ぎ問題を解決するために、秀吉が茶々(井上和)を妻にしてからまもなく、徳川家を出奔したという数正が、突然小一郎の元を訪れた・・・。

■ “出奔”の理由に、裏切り説、孤立説…今回は

『豊臣兄弟!』第39回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第39回より。徳川家康に、豊臣秀吉に勝つ唯一の方法を語る家臣・石川数正(迫田孝也)(C)NHK

演じる迫田孝也本人は全否定していたけど、結局歴史を塗り替えることはできなかった、石川数正の出奔。彼と徳川家の信頼関係を大きく揺るがせることになった出来事が、秀吉が真田家と徳川家の和睦を推し進めた件だった。

この辺りの事情は、2016年の大河『真田丸』で詳しく描かれたけど(ちなみに迫田は主人公・真田信繁(幸村)の従者役で出演)、なんせ10年前の大河ドラマだから、見ていない人も多いはず。なので「なぜ両者の仲直りがそんなに難しいのか?」という疑問が沸いた人が多かったのではないだろうか。

この両者の因縁が、織田信長(小栗旬)の旧領をめぐって、徳川と北条の間で起こった「天正壬午の乱」で始まったことは、以前のコラムでも記している。

武田家滅亡のあとは、徳川家に従属した真田家だけど、徳川と北条が和睦した際に、自分の領地が北条に譲渡されると決まったことに反発し、越後の上杉家に鞍替え。そこで攻め入ってきた徳川の大軍を、真田側は少数の兵で返り討ちにした。数正が「痛手をこうむったのは我らの方」と言っていたのは、間違いなくこの「第一次上田合戦」だ。

『豊臣兄弟!』第39回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第39回より。徳川家家臣・石川数正(写真左、迫田孝也)に聚楽第のジオラマを見せながら、金をお土産に渡す豊臣秀長(写真中央、仲野太賀)と秀吉(写真右、池松壮亮)(C)NHK

そして、秀吉が指摘した通り、徳川が真田家と戦う理由は、北条家に差し出すと約束した土地を、きっちりと明け渡すため。だったらこの盟約を反故にすれば、徳川と真田が戦う理由はない・・・というのが、秀吉の言い分だ。

なぜ秀吉が真田の肩を持つかというと、この頃、真田家は上杉家を介する形で秀吉に近づき、上杉家の人質だった信繁が、今度は秀吉の人質のような形で大坂城に入っていたから。また、少人数で大軍を撃退した真田家の能力を、高く買っていたという事情もあるだろう。

『豊臣兄弟!』第39回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第39回より。家臣たちから考えを問われ、豊臣秀吉&秀長兄弟の死を願う徳川家康(松下洸平)(C)NHK

しかし、徳川側にとって、ここで真田家との戦を止めることは、徳川軍が負けっぱなしとなる上に、北条家へのメンツも立たない。徳川四天王が「打倒秀吉」でいきり立つのも、単に脳筋だからじゃないのだ。

そんななかで起こった、石川数正の出奔。これについては特に理由がわかっていないので、単に秀吉の方が勝ち目があるから裏切ったとも、家臣団のなかで孤立して追放されるような形で逃げ出したとも言われている。

『どうする家康』(2023年)では、徳川家のなかで豊臣家の力を唯一思い知った数正が、豊臣方に着いて徳川家を圧倒的不利にさせることで、家康と家臣団の暴走を身を挺して食い止めた・・・という、思わず涙してしまう忠義話として描かれた。

この迫田版数正は、どんな思いを持って秀長の元にやってきたのか? 最後の数正の表情を見る限り、仕方なくというより、なんらかの企みを持って入り込んできたようにも思えるが、果たして?

■ 本当は10名以上…美女揃い!秀吉の側室3選

『豊臣兄弟!』第39回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第39回より。豊臣秀長から、秀吉に嫁ぐよう熱心に説得される茶々(乃木坂46・井上和)(C)NHK

今回のメインの話となったのは、秀吉が茶々を娶るエピソードだった。しかし、力のある武将が、正室とは別に側室を持つのは別段珍しくなかった時代。

しかも秀吉、最初に生まれ故郷の農村から逃げた理由が「人妻を寝取った」だったのだから、今回は特に触れなかっただけで、寧々のほかに女の1人や2人はいるはずだろう・・・と思っていたけど、記録に残っているだけでも10名以上はいた。30名近いなんて説もあるから、思ったより多い(笑)。

しかも、茶々のことを「年が離れすぎている」と拒んでいた池松版秀吉だけど、実際は茶々をめとったのと同じぐらいの時期に、盟友・前田利家(大東駿介)の14歳の娘も妻にしている。

一瞬引きそうになるけれど、利家自身が正室・まつ(菅井友香)と結婚したのが、彼女が11歳のときだったから、それに比べるとまだソフトだった。というか利家、先に娘・豪を秀吉の養女にしているから、豪にとっては、実の姉と「母と娘」の関係になるのは、相当気まずかったのではないだろうか。

『豊臣兄弟!』第32回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第32回より。前田家から養女に来た豪(写真左、福地美晴)と花を生ける寧々(写真右、浜辺美波)(C)NHK

もう一人有名な側室としては、京極竜子の名前が上がる。茶々の妹・初(田牧そら)が嫁いだ京極高次の姉(妹説も)で、茶々たちにとっては従姉妹にあたる女性だ。相当な美人だったそうで、未亡人となってから秀吉に見初められて側室に。茶々と寵愛を競うバトルを繰り広げたという記録もあるので、なかなか勝気な女性だったようだ。

とはいえ、大坂夏の陣の後、豊臣秀頼の息子の遺体を引き取って供養したのが彼女だったそうなので、そんなに険悪な関係ではなかったように思える。

ユニークな存在としては、ここから数年後に輿入れする甲斐姫。秀吉の小田原征伐の際、あの『のぼうの城』の舞台となった忍城の戦いに参加。女ながらに多くの敵将を討ち取り、しかも美人だったと言うから、噂を聞いた秀吉が引き取ったと言われている。

美貌に惹かれただけでなく、武力に優れた跡継ぎができることを期待したのかもしれない。秀頼の教育係を務めたという説もあるが、あまりにもスーパーウーマン過ぎることもあり、創作上の人物であることも疑われているという。

『豊臣兄弟!』第26回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第26回より。妻・寧々(浜辺美波)の絡み酒に困惑する羽柴秀吉(池松壮亮)(C)NHK

かように多くの魅力的な女性を抱えながらも、秀吉と寧々は生涯仲が良かったと言われるので、やはり特別な恋女房だったのだろう。

ただ、福島正則(松崎優輝)や加藤清正(伊藤絃)は秀吉の死後、寧々に育ててもらった恩義も加わって、茶々&彼女に従う石田三成(松本怜生)と距離を置き、豊臣家の分裂を招いてしまうことになる。前述の『真田丸』では、大阪夏の陣の敗因を作ったのが、秀吉に乱暴された妻子への復讐を誓った下男だったりしたので、やはり女遊びは子孫の代まで身を滅ぼすのである・・・。

◇

大河ドラマ『豊臣兄弟!』はNHK総合で毎週日曜・20時から、NHKBSは18時から、BSP4Kでは12時15分からスタート。10月18日放送の第40回「あさひの輿(こし)入れ」では、秀吉と家康の対決が避けられなくなったものの、意外な出来事で戦いを回避。和睦の条件として、家康が秀吉の身内を妻に差し出すよう要求するところが描かれる。

文/吉永美和子


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