「ずっとこの関係を続けたい」元宝塚・朝夏まなと 七海ひろき 夢咲ねね『39歳』で深めた結びつき…大阪公演直前トーク

9時間前

ドラマ版で、ソン・イェジン(ドラマ『愛の不時着』)が演じた皮膚科医チャ・ミジョ役は、朝夏まなと。チョン・ミド(ドラマ『賢い医師生活』)が演じた俳優の演技指導者チョン・チャニョン役は、七海ひろき。キム・ジヒョン(ドラマ『UDT:私たちの町の特殊部隊』)が演じた百貨店の美容部員チャン・ジュヒ役は夢咲ねね(音楽劇『39 歳』東京公演より)©梅田芸術劇場

(写真9枚)

「宝塚歌劇団」出身の俳優・朝夏まなと、七海ひろき、夢咲ねねの3名が、親友役を演じる新作の音楽劇『39 歳』が、9月18日に「梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ」公演の初日を迎える。稽古場に続いて、東京公演では楽屋も舞台もずっと一緒に過ごしてきたという3人に、SNSでも話題となっている「あのシーン」について、東京公演を終え大阪での公演に向かう心境、さらに宝塚時代の出来事も振り返りつつ、「第二のふるさと」関西への思いなどをインタビュー。

本作は、2022年当時、「今一番泣ける」と話題になった、同名の韓国ドラマを世界で初めて舞台化したもの。40歳を目前に人生を見つめ直す、親友3人の揺れ動く思いをリアルに描いた、友情と愛の物語だ。東京公演を観劇した人たちからは「心揺さぶられた」「涙止まらなかった」と評判で、「映像が残らないのがもったいない」との声も出ている。

「宝塚音楽学校」の88期、89期という1期違いで、「まあちゃん」(朝夏)「かいちゃん」(七海)「ねねちゃん」(夢咲)と呼び合う間柄の3人。本作の役柄とシンクロする関係性がギュッと詰まった、大阪公演開幕直前トークをお届けします。

七海ひろき公式Instagramより

◆ 舞台も客席も、みんなが笑って泣いている。観劇にはバスタオル持参推奨!?

――東京で『39歳』を観劇した方たちから、「大号泣するからバスタオルが必要」「歌が最高にしみる」という声があがっています。客席の反応というのは、舞台上にも伝わっていますか?

朝夏まなと(以下:朝夏)「すごく届いています。特に前半はとても笑い声が聞こえてきますし、終盤になるとやっぱりすすり泣きがたくさん聞こえて…。私も泣いているんですが、お客様も一緒に泣いているので、みんなが泣いている状態になっていて。一体感を感じていますね。2人はどうですか?」

七海ひろき(以下:七海)「全くその通りで。東京の初日があけるまで、どんな反応があるか、わからなかったけれど、あけてみるとみなさんの笑い声もそうだし、すすり泣きもすごく聞こえて…。すすり泣きも、人それぞれ違うようになんとなく感じます。きっと自分の人生で、これまで体験してきたこととか、想像したこととかで、『泣き所』も違ってくるんじゃないかと思います」

夢咲ねね(以下:夢咲)「そうですね、浮世離れした作品ではなく、本当に身近な作品です。東京の劇場はすごく客席が近くて、お客さんの反応が本当にリアルに伝わってきます。お客さんからも受け取るものがとても多くて、舞台と客席が一体化して、同じ作品に向かって、みんなの思いがひとつになっていると感じます。

悲しい部分もある作品なので、最後に救いがあるかどうかは、お客様自身で感じていただくとは思うんですけど、自分的にはちょっと清々しい気持ちになれるというか…。それをお客様からも感じますし、私自身も素敵な時間を過ごさせていただいて、毎日幸せです」

音楽劇『39 歳』東京公演より©梅田芸術劇場

◆ もしかすると最初で最後!?高校生時代を演じ、かわいすぎる姿を披露

――「心があたたかくなりました」という感想も多いので、ストーリーの中でお客様それぞれがいろいろな思いを受け取られているんでしょうね。客席の反応といえば、学生時代のシーンで「制服姿の御三方可愛すぎた」という声もありますね。制服を着られるのは「宝塚音楽学校」以来でしょうか。お互いの制服姿、ご覧になってみてどうですか?

夢咲:「(朝夏の制服姿)すごくかわいいんですよ!」

朝夏:「(夢咲の制服姿)かわいいよね、すごいお嬢様学校の。やっぱり制服って作品を物語っていて。赤いブレザーがこんなに似合う人、ほかにいませんよ!」

夢咲:「いやいやいやいや…」

七海:「稽古場でお2人が最初に制服着ているのを見たとき、たぶん私が一番楽しく『かわいいかわいい!』って思って、一番テンション高く、ウキウキしながら見ちゃいました。かわいすぎて!」

音楽劇『39 歳』東京公演より©梅田芸術劇場

夢咲:「でも、今回チャニョン(七海)はジャージなんだよね。見たかったな、かいちゃんの制服姿…」

七海:「でもドラマの中でもジャージなんで、原作に忠実ですよ」

夢咲:「ある日、突然着るとかない…?」

朝夏:「番外編で!変えてみるとか」

夢咲:「森英恵さんデザインの制服…あるでしょう、実家に」

朝夏:「ああ、音楽学校の制服ね!」

七海:「急に特別バージョンだ…(笑)」

――七海さんはジャージ姿ですが、やはり「かわいい」って、かなり盛り上がっていたわけですね!

朝夏:「でもまさか自分が学生時代を演じるとは、思っていなかったです。最初に3人で話してたんです、きっと別の方が学生時代を演じられるんじゃないかって。ドラマ版もそうだったので。ところがどっこい、ですよ。でも、これは舞台版にしかないので、人生最後と思って楽しもう!」

夢咲:「あはは!そうね、そうしよう!」

朝夏:「しかも私、高校生は人生初なんですよ!中学を卒業して音楽学校に入っているので。なので、高校の制服というものに、あこがれていました。だから楽しまなきゃね、自分が」

七海「そうそう、本当にそうだよ」

――貴重な制服姿、ファンの方たちにしっかり目に焼き付けてほしいですね。

朝夏:「はい、きっと最初で最後!ここでしか観られない」

夢咲:「そう、ここでしか観られないので是非」

◆ 3人そろっての共演は、なんと2014年の「タカスペ」以来

音楽劇『39 歳』東京公演より ©梅田芸術劇場

――朝夏さんと七海さん。朝夏さんと夢咲さん。という形での共演は過去にありましたが、お調べしたところ、お三方揃っての共演は宝塚歌劇100周年の年で、『タカラヅカスペシャル2014 -Thank you for 100 years-』以来ではないかと…

朝夏:「え!そうなの!?2014なら、かいちゃん宙組だ!一緒だったね、かいちゃん」

七海「うん、その時宙組で一緒に出てた!」

朝夏「そうだそうだ、風共じゃない!?『風と共に去りぬ』のパロディをやったときだ」

七海「一緒にやったやった!プリシーだ!」

朝夏「銃で撃たれたヤツでしょ!?」

朝夏、七海、夢咲「懐かしい~!!!!」

朝夏「もう、ねねちゃんはそのときトップさんでしょ?ねねちゃん下級生だけど、早くから『スターさん』だったから」

夢咲「いやいや、スターさんなんて!でもあのとき、退団直前だったと思う」

七海「そうそう、そうだった。大劇場でやったときだよね、楽しかったな」

◆ 共演で深まる3人の関係性…朝夏の大きな懐で、“ぴょんぴょん跳ねる”七海と夢咲

――それ以来の共演で、本作は、大変貴重な機会となりましたね。今回お稽古、さらに東京での本番経て、3人の関係性はより深まってきているのではないでしょうか?

朝夏「確実に深まっていると思いますね。楽屋も舞台も一緒で、いい意味で遠慮なく…」

七海「うんうん、本当にそうだよね」

夢咲「それぞれ仕事とかで離れていても、こうして一緒になったら、すぐに昔に戻れる。仲が深まるっていうか、いつもの感じに戻った、っていう感覚かな」

朝夏「ねねちゃんとは、宝塚退団後もアメリカ人の役で共演しましたが(※『笑う男』『モダン・ミリー』)、今回は韓国人役でアジアなので、より自分に近い部分があります。前作は、コメディでの共演だったというのもあるし、かいちゃんともそうだけど、自分の内面を直接使うお芝居っていうのを、今回初めて一緒にやりました。こういう役は、その人の人柄がすごく舞台に現れると思うんですが、役を通して2人の持っている人間性の素晴らしさというか、あたたかさ、優しさ、相手を思いやる気持ち…そういったものをすごく感じて。

(七海と夢咲の肩を抱きながら)とにかくこの2人はすごい人たちなんですよ!だからより私は、『イェーイ』みたいなノリで仲良くするのももちろんなんですが、もっともっと深い結びつきができたな、っていう感じがしています」

音楽劇『39 歳』東京公演より ©梅田芸術劇場

夢咲「でも、そうさせてもらっているのは、まあちゃんが心を開いて、受け止めてくれているからこそ、だよね」

七海「うん。まあちゃんが、受け取ってくれるその器が大きいから、私たちはそこでぴょんぴょん跳ねたりとか(笑)いろんなことができているっていうのは、すごくあるなと思っているよ」

夢咲「甘えさせてもらっているよね」

朝夏「いやいや、私も甘えていますよ。だから、すごくいい関係だと思いますね」

七海「私がすごく思っているのは、この関係をね、ずっと続けていきたい。このドラマもそうだし、舞台もそうだけど、いくつになっても、10年後20年後もまた3人で会って、ご飯とか食べたいね、っていうことをすごく思いました」

朝夏「そう思う!っていうか絶対そうしよう!」

夢咲「でも2人とも忙しいの…」

朝夏「いやいや、そんなことない!時間は作るものだからね!」

七海「そうだよ、ちゃんと計画しよ!」

◆「本当に韓国料理が食べたくなる!」3人揃って大好きな韓国料理を楽しむ日々

――早速、今回大阪滞在中にも、ごはんに行かれる計画ありますか?何か食べたいものとか…?

朝夏「この作品をやっていると、本当に韓国料理が食べたくなるんですよ」

七海「あああ~わかる~!」

朝夏「自分でも作るし。あとチャミスル(韓国の焼酎)も飲みたくなる。だから大阪でもおいしい韓国料理食べたいですね!鶴橋とか」

夢咲「うん、おいしいお店、教えてほしい」

七海「みんなに教えてもらって、行きたいね。あとは、たこ焼きとか…?」

朝夏「でも関西に住んでたし、当時家でも作ってたしね」

七海「そうそうそう!宝塚にいるときには、寮とかでも『タコパ』してましたね」

夢咲「してたしてた!持ってる、たこ焼き機」

七海「大阪でいろいろおいしいもの、食べにいきましょ」

――ビジュアル撮影のころから「役作りを兼ねてごはんに行こう」というお話もされていましたが、すでに東京でも結構お食事にいかれてるんですか?

七海「そうですね、韓国料理に、とにかく行ってる」

夢咲「ほか行ったかな?っていうくらいに(笑)」

朝夏「うん、いまのところ、ほかは行ってない(笑)」

夢咲「佐戸井さん(チャ・ミジョの父役で共演中の佐戸井けん太)が、サムギョプサルを召し上がったことないっていう情報を得まして。どうにか私たちと、はじめてのサムギョプサル体験をしてほしくて、みんなで一緒にいきました。『おいしい』っておっしゃってましたよ」

――共演のみなさんで、とても楽しそうですね。そして、本当に皆さん韓国料理お好きなんですね?

朝夏「大好き!やっぱりあの銀の食器で食べるのが、いいですよね。でもこの作品ではそれが日常だから」

七海「そうそう、いいよね!」

朝夏「チャミスル振って、スクリューして飲んだりとか…韓国人になりきろうと、みんなで食文化の体験をしました」

七海「あと、食べるときは、日本では器をもって食べるけど、韓国では器を持たずに食べる、っていうのも教えてもらって」

朝夏「私がもともと韓国好きで。ドラマとかでも『こうするんだ!』っていうのを観た記憶があったので、それをみんなでやってみて、舞台でも活かしています」

◆ やっぱり関西、私たちの「第二のふるさと」…自信をもって大阪へ

――最後にそれぞれ、大阪での公演への意気込みや、舞台上で注目してほしいポイントなどをお願いします。

夢咲「今回出番が多くて、お稽古のときから、常に着替えているか、舞台上にいるかという状況だったので、お稽古中からノンストップで、気づいたら今日、みたいな感じだったんですよ。もちろん途中お休みもありましたが、すごい怒涛のスタートダッシュからの今!っていう…。でも、それがこの作品のスピード感にもすごく合っていて、私は本当に充実した毎日を送らせてもらっていると思います。

東京での公演が終わって、この作品ともう一度最初から向き合うというか、改めて俯瞰した状態で、大阪公演を始めていきたいです」

音楽劇『39 歳』東京公演より©梅田芸術劇場

七海「初日があけて思ったのは、チャニョンの役は永遠に考えても、たぶん『こうだ!』っていう答えが出ないんじゃないかと思うんです。千秋楽まで、みんなに対してチャニョンはこう思っているかもしれない、というのをわかった気にならないで、ずーっと考え続けていきたい。最後に自分が天に昇るときの気持ちというのを、自分で実感して、というのがすごく難しいなと思いますが、そこを軽々しくならないように、最後まで考え続けたいです。

そして、この幸せな時間を大阪のみなさんにも、お届けしたくて。私、公演を重ねていくごとにすごく幸せになるんですよ。役としては病気ではあるんですけど、こんなに幸せな気持ちで旅立つことができるのは、素敵だなと思うので、この気持ちをお客様に届けていきたいです。そして、この3人で過ごせる時間を、幸せに感じたいなという風に思っています」

音楽劇『39 歳』東京公演より©梅田芸術劇場

朝夏「東京では、みんなでお稽古から試行錯誤して。舞台に来てから、さらにセットと照明で作り上げてきた、という感じでした。それをお客様と共有して、すごく達成感を得ることができたし、この方向でいいんだなという確信も持てました。回を重ねるごとに、カンパニーの雰囲気もチーム力も上がっているので、自信をもって大阪に行きたいと思います。

お芝居の部分では、はじめて物事に対峙したときに、どう反応するのか、常に新鮮でいたいと思っています。いかにリアルに自分の感情のままにお芝居ができるかは、わたしのこの作品のテーマなので、嘘なく感じたままにお届けしたいです。

音楽劇『39 歳』東京公演より©梅田芸術劇場

私は宝塚を卒業してもう10年弱になるんですが、やっぱり関西に行くと、私たち『第二のふるさと』のような気持ちになるんです。この宝塚出身の3人がメインで、こういう宝塚っぽくない作品、宝塚では触れられないようなテーマの作品に携われているのも、素敵なことだと感じています。

宝塚時代をよく知る方々や、宝塚が好きなお客様はもちろん、宝塚の人たちってこういうお芝居するんだ、って、関西のみなさんに新たに私たちのことを知ってもらえるきっかけにもなる作品じゃないかなと思っています。そして、この公演は配信もDVDにも残らないので、本当に今しかないです。大阪での生の舞台をお見逃しなく!」

――お話ありがとうございました。大阪での公演を楽しみにしております。

音楽劇『39 歳』は、2026年9月18日から9月24日まで、大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(大阪市北区)にて上演。現在チケット発売中。詳細は公式サイトで確認を。

取材・文/Lmaga.jp編集部

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