【7月スタート】脱力系のかわいさに大人も夢中…! 芦屋の美術館で「チェコ絵本」展、老舗文具メーカーのグッズにも注目

3時間前

チャペック兄弟やヨゼフ・ラダなど、チェコ絵本創成期の作家が手がけた貴重な絵本を展示

(写真11枚)

素朴なかわいらしさと、洗練されたデザイン性をあわせ持つ「チェコの絵本」に特化した展覧会『チェコ絵本の作り方―ボローニャ国際絵本展 受賞絵本から日・チェコ共作のコミックまで―』が、「芦屋市立美術博物館」(兵庫県芦屋市)で、7月14日から9月27日まで開催している。

世界初の絵本とされる『世界図絵』から現代の作品まで、多くの作品を展示。原画の展示に加え、作家たちの「ものづくり」の過程にも焦点を当てている。現地の作家より貸し出された絵コンテなど、普段は見られない貴重な資料を通して、チェコ絵本の魅力に迫る内容に。

ドイツやポーランド、オーストリアなどの大国に囲まれ、歴史的に侵略や支配を受けてきたチェコ。その中で自分たちの言葉を守ることが、国を守ることにつながるという信念から、母国語や自国の文化を守り伝えるために、多くの作家が「絵本」というジャンルで芸術性の高い作品を生み出してきた。そして近年は、作家たちの最新鋭の創作に、ますます世界から注目を集めている。

同館学芸員の小林さんは「チェコの絵本の特徴は、表現方法が多種多様なことです。絵のおもしろさという点では、大人も子どもも楽しんでいただけると思います」と、作品はコラージュや版画、刺しゅうなどの技法も多彩に用いられ、原画からは立体感や繊細さが伝わる。開催初日は、大人がじっくりと細部まで観賞する姿が多くみられた。

エヴァ・ボルフォバーによる刺繍作品『フリドリーナとアントニーなと小さなミーナ』
チェコを代表するユニークな絵本作家・テキスタイルアーティスト、エヴァ・ヴォルフォバーによる刺繍作品『フリドリーナとアントニーナと小さなミーナ』

今回、同展で紹介されている絵本の内容は、自然と人間の関わりや生命の循環など奥深いテーマを扱った作品が多く、ミミズの視点で物語が進むなど独創的な視点も目立つ。チェコ絵本の権威あるコンクール『チェコで最も美しい本』受賞作品を眺めると、サイズもデザインも多様で出版物に対する自由さも感じられる。

チェコ出身のイラストレーター、グラフィックデザイナー、絵本作家のズザナ・ブランボロヴァーによるミミズが主人公の絵本『ミミズの質問』
チェコ出身のイラストレーター、グラフィックデザイナー、絵本作家のズザナ・ブランボロヴァーによるミミズが主人公の絵本『ミミズの質問』
「チェコの美しい本コンクール」の児童書部門で2000年以降に受賞した絵本を一堂に展示
「チェコの美しい本コンクール」の児童書部門で2000年以降に受賞した絵本を一堂に展示

また同会場でしか手に入らないグッズも魅力。1790年にチェコで創業された老舗文具・画材メーカー「コヒノール(KOH-I-NOOR)」の筆記用具やポストカードのほか、『ボローニャ国際絵本原画展』など世界的な賞も受賞しているチェコを代表するインディペンデント出版社「バオバブ(Baobab)」の絵本も並ぶ。自分用だけでなく、お土産にしても喜ばれそうだ。

チェコの老舗文具メーカー「コヒノール」の鉛筆と消しゴムセット000円、出版社「バオバブ」の直輸入の絵本ポストカードなど
チェコの老舗文具メーカー「コヒノール」の鉛筆と消しゴムセット、出版社「バオバブ」の直輸入の絵本ポストカードなど

チェコ絵本の読み聞かせ(8月22日開催)や、毎週水曜日を、声の大きさを気にせずにおしゃべりしながら鑑賞できる「トークフリーデイ」に設定。小さな子ども連れの人も、周りに気兼ねなく展覧会が楽しめる。先日開催され大好評だった木材を組み合わせて小さな町をつくるワークショップ「まちをつくろう」は、イベント時に使用したキットを販売。

講師 美術家の森太三による色とりどりの木片でまちをつくるワークショップ「まちをつくろう」。次回は8月0日に開催
講師 美術家の森太三による色とりどりの木片でまちをつくるワークショップ「まちをつくろう」。このイベントで使用したキットをミュージアムショップにて販売。

すぐ隣の芦屋市立図書館では、8月30日までチェコや周辺国の絵本を集めた展示がおこなわれており、関連絵本をじっくり読むこともできる。

特別展『チェコ絵本の作り方』は、7月14日から9月27日まで開催。観覧料は、一般1200円、大学生600円、中学生以下無料。同展覧会の半券提示で、8月22日から開催される西宮市大谷記念美術館『2026イタリア・ボローニャ国際絵本原画展』が団体料金に割引されるほか、オリジナルステッカーが先着300名にプレゼントされる連携企画も。詳細は公式サイトにて。

取材・写真・文/太田 浩子

『チェコ絵本の作り方 ーボローニャ国際絵本展 受賞へ本から日・チェコ共作のコミックまでー』

期間:7月14日〜9月27日
時間: 10:00〜17:00(入館は30分前まで) 
休館日:月曜(7月20日(月・祝)、9月21日(月・祝)は開館、7月21日(火)、9月24日(木)は休館)
会場:芦屋市立美術博物館(兵庫県芦屋市伊勢町12-25)
料金:一般1200円、大高生600円、中学生以下無料

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