大阪・西成に“外資系ホテル”が増加…外国人観光客にとって「梅田よりおもしろい」

2時間前

ホテル「シティエクスプレス by マリオット大阪難波南」(大阪市西成区)がある、大阪メトロ四ツ橋線「花園町駅」周辺の様子(5月7日撮影/Lmaga.jp)

(写真8枚)

大阪・西成区で初となる“外資系ホテル”が、5月7日に2軒も同時オープン。手がけるのは、ホテル業界で世界最大手ともいわれるアメリカの「マリオット・インターナショナル」。高級ホテルでお馴染みの「マリオット」が、西成区に勝機を見出した理由はなんなのだろうか?

■ ホテル増加…「新今宮」周辺で何が起きてる?

JR「新今宮駅」前にある「OMO7大阪 by 星野リゾート」(大阪市浪速区)の外観
JR「新今宮駅」前にある「OMO7大阪 by 星野リゾート」(大阪市浪速区)の外観

近年、JR「新今宮駅」周辺では、ホテルの開業ラッシュ中だ。特に、北東側の浪速区側が顕著で、2022年には「OMO7大阪 by 星野リゾート」が開業し、当時は「なぜ、ここに?」と関西人には大きな話題となった。

今年4月には、リーガロイヤルホテルが手がける「アンカード・バイ・リーガ 大阪なんば」と、タイのリゾートホテルが手がける「センタラライフなんばホテル大阪」が相次いで開業し、大手ホテルグループが続々と参入。「OMO7大阪」は高級路線だが、それ以外は1万円前後のビジネスホテルばかりだ。

そして今回、JR「新今宮駅」南西側の西成区に、初の外資系ホテルとして「シティエクスプレス by マリオット大阪新今宮」「同 大阪難波南」がオープンした。

■ 理由1:アクセス抜群…主要観光地へ直通も

5月7日に開業したホテル「シティエクスプレス by マリオット大阪難波南」(大阪市西成区)外観(5月7日撮影/Lmaga.jp)
「スーパー玉出」の2軒隣に、5月7日、開業したホテル「シティエクスプレス by マリオット大阪難波南」(大阪市西成区)(5月7日撮影/Lmaga.jp)

西成区は、大阪の中心部の梅田〜難波間から少し離れている。なぜ「マリオット」は西成区に興味を持ったのだろうか?

理由の一つは、アクセス抜群であることだ。「シティエクスプレス by マリオット大阪新今宮」があるJR「新今宮駅」は、関西国際空港から南海・JRともに電車で1本。外国人観光客の目的地である京都、奈良、姫路にも、直通または乗り換え1回で行くことができる。

また、「シティエクスプレス by マリオット大阪難波南」があるのは、大阪メトロ四ツ橋線「花園町駅」。沿線のなかでも、1日の乗降者数がそれほど多くない駅の一つだが、「なんば駅」からは2駅と便利だ。

外資系ホテルグループ「マリオット・インターナショナル」日本・グアム担当 田中雄司氏(5月7日撮影/Lmaga.jp)
外資系ホテルグループ「マリオット・インターナショナル」日本・グアム担当 田中雄司氏(5月7日撮影/Lmaga.jp)

見知らぬ国で、公共交通機関に乗ることのハードルは高い。しかし、近年は外国人観光客の間で“駅チカ”の価値が上がっていると、「マリオット・インターナショナル」田中雄司さんは話す。

「西成区は、関空から南海で1本。大阪の主要エリアを通る大阪メトロ御堂筋線でも、1回乗り換えれば来られるため、アクセスが良いです。それでいて、宿泊価格は抑えることができる。最近は、海外の方も『モバイルICOCA』をダウンロードして、電車に簡単に乗っているので、駅近であることが重要になっています」。

■ 理由2:地元大阪人の“普通”がおもしろい

ホテル開発・運営会社「パシフィカグループ」代表 セス・サルキン氏(5月7日撮影/Lmaga.jp)
ホテル開発・運営会社「パシフィカグループ」代表 セス・サルキン氏(5月7日撮影/Lmaga.jp)

「西成区はおもしろい」と、繰り返し力説したのは同ホテルの開発・運営会社「パシフィカグループ」代表 セス・サルキンさん。

「5〜6年前から西成区への出店を検討していました。大阪に訪れる外国人観光客は、リピーターが多く、彼らは“体験”を求めています。大きいオフィスビルや商業施設がある梅田は面白みが無いですが、西成区は歩いているだけで面白いです」。

ロビーや部屋に飾られている、西成区の風景を切り取った「西成アート」(5月7日撮影/Lmaga.jp)
ロビーや部屋に飾られている、西成区の風景を切り取った「西成アート」(5月7日撮影/Lmaga.jp)

アメリカと日本を熟知するサルキンさんは、インバウンドが大阪に求めているものが、西成にはあると語る。

「特に、私は商店街が好きなんですよね。動物園前駅を降りると、古い商店街が広がっています。花園町駅の鶴見橋商店街もそうですが、昭和で、レトロ感が強くて、行列ができる店がある。生きている古い商店街がある街は、他の都市にはなかなか無いです」。

また、東京を拠点とする田中さんは、国内観光客も同じだと話す。

「昭和チックな雰囲気が残っていて、私のような東京の人間から見ても目新しいです。東京の街は再開発でどんどん変わる一方で、西成区は手つかずの風景が残る、数少ない場所なんじゃないかな。ホテルの隣にスーパー玉出があるので、この後、私も行くのを楽しみにしています」。

梅田の最新スポットより、地元大阪人にとっては“普通の景色”である、古い商店街やスーパー玉出が、観光客には興味深く感じるのかもしれない。

■ 大阪を“戦略拠点”に…今後の出店予定は?

ホテル「シティエクスプレス by マリオット大阪難波南」(大阪市西成区)シングル2台の客室の様子(5月7日撮影/Lmaga.jp)
ホテル「シティエクスプレス by マリオット大阪難波南」(大阪市西成区)シングル2台の客室の様子(5月7日撮影/Lmaga.jp)

「マリオット・インターナショナル」は、今後のビジネスホテルブランドの出店について、大阪を“戦略拠点”に据えている。

田中さんは「大阪は関西地区のゲートウェイです。マリオットでも、東京より大阪の方がホテルが多く、『ザ・リッツ・カールトン大阪』『セント レジス ホテル大阪』『W大阪』などの高級ホテルも、東京より先に大阪で始まっています。今後のビジネスホテルの出店について、今は具体的な話はないですが、既存ホテルを改装して半年ほどでも開業できるので、今後新しい話が出てくるかもしれません」と語った。大阪の“ホテル戦争”はまだまだ拡大しそうだ。

「シティエクスプレス by マリオット大阪難波南」は、5月7日開業。アクセスは、大阪メトロ・四ツ橋線「花園町駅」から徒歩1分。同時開業した「シティエクスプレス by マリオット大阪新今宮」は、JR「新今宮駅」から徒歩2分。宿泊料金は、1泊1室・1万〜1万5000円程度。どちらも詳細は公式サイトにて。

取材・文・写真/Lmaga.jp編集部

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