武田信玄の死因に、SNS波紋「信玄餅の由来って…」滅亡だらけ“魔の1573年”【豊臣兄弟】

2時間前

『豊臣兄弟!』第17回より。餅を振る舞う甲斐の戦国大名・武田信玄(写真左、髙嶋政伸)(C)NHK

(写真10枚)

仲野太賀主演で、豊臣秀吉の弟・豊臣秀長(小一郎)が、兄とともに天下一統を果たすまでを描いていく大河ドラマ『豊臣兄弟!』(NHK)。

5月3日放送の第17回「小谷落城」は、オープニングテーマもすっ飛ばして、武田信玄の挙兵から浅井家滅亡までを猛スピードで描き切るという、まるでハリケーン襲来のような回に。一つの時代の転換を感じさせる出来事の数々に、SNSも終始盛り上がった。


■ 武田信玄が急死、状況が一変…第17回あらすじ

織田信長(小栗旬)との対立姿勢を明確にした足利義昭(尾上右近)は、みずから武田信玄(高嶋政伸)のいる甲斐国を訪れて、一緒に信長と戦うよう説得。信玄は京に進軍を開始し、途中の三方ヶ原で徳川家康(松下洸平)に大勝し、信長からの刺客による毒殺も免れる。

向かうところ敵なしと思われた信玄だったが、餅を喉に詰まらせて急逝。京で挙兵した義昭は、武田軍が退却してしまったため、逆に信長に攻め込まれた。

『豊臣兄弟!』第17回より。足利義昭(尾上右近)に京からの追放を告げる信長(小栗旬)(C)NHK
『豊臣兄弟!』第17回より。足利義昭(尾上右近)に京からの追放を告げる信長(小栗旬)(C)NHK

信長は義昭を殺害することも、変わって将軍になることもなく、義昭を京から追放するにとどめ、足利幕府は終えん。

小一郎と藤吉郎(豊臣秀吉/池松壮亮)は義昭を見送る役を仰せつかり、義昭はかつて小一郎に言われた「ぶざまでも生き延びてくだされ」という言葉を胸に、生きていればまた実りのあるときが来るかもしれないと語る。さらに「(明智)光秀(要潤)と仲良うしてやってくれ」と2人に頼んで、京を去っていった。

■ 山梨県民、怒ってない?武田信玄の死因

プロローグシーンどころか、オープニングテーマもなしで、突如本編から始まった第17回。SNSも「みんな大好き変則オープニングだ」「むっ・・・OPが無い・・・これは・・・」「大河ドラマで特殊OPとかやる時は大体地獄風味」と、鋭く異変を感じ取った人が続出。

そして、その予感通り、信玄挙兵&死去→足利幕府滅亡→朝倉家滅亡→浅井家滅亡という、実際にわずか1年足らずで起こったこれらの大事件の数々を、たった一話で見せていくという力技の回となった。このコラムでは、浅井家滅亡以前の出来事に絞って語っていこう。

『豊臣兄弟!』第17回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第17回より。家臣・山県昌景(写真左、石井一彰)と話す、甲斐の戦国大名・武田信玄(写真右、髙嶋政伸)(C)NHK

まずは、ようやくセリフ付きの登場となった、高嶋政伸(大河ドラマにおける豊臣秀長役の先輩でもある)演じる武田〈甲斐の虎〉信玄。

信長に助けを求めたときにつづき、今回も従者に化けて信玄の所まで来たフッ軽の足利義昭に、SNSも「コスプレ漫遊に定評のある将軍」「さすがに足利義昭が自ら来たら信玄も断れなかった」とツッコミが入ったが、このお願いが効いて信玄は挙兵。その手始めとして、隣国の領主で、信長とつるんでる家康を「三方ヶ原の戦い」でボッコボコにしてしまった。

この三方ヶ原の戦い、家康最大の負け戦であるとともに「敗走中に脱糞&食い逃げ」などの、真偽不明のお笑いエピが多い。しかし、松下版家康はその辺りは全部省略し、この戦を忘れる=自分の脳内でなかったことにするという、従来にない対処法を見せて、

SNSも「負け惜しみですぐ忘れるとか言ってるけどちゃんと教訓として今後に活かそうとしてるところが憎い」「三方ヶ原の敗戦でこんなにカッコいい神君サマはなかなか見れない」「漏らしてくれなかったことに安心したが、漏らしてほしかった気持ちもある」などの言葉が。

『豊臣兄弟!』第17回より。
『豊臣兄弟!』第17回より。三方ヶ原の戦いで劣勢の徳川家康(写真左、松下洸平)に、逃げるよう伝える家臣・本多忠勝(写真右、夏生大湖)(C)NHK

そして、信玄は織田側が仕掛けた毒おむすびトラップを、家臣のつまみ食いで回避したと思ったら、まさかの餅による窒息死。冒頭で餅をふるまった子どもたちに「喉に詰まらせるなよ」と言ったのが、特大のブーメランになるとは・・・。

史実では、ガンの急変が死因と推察されている信玄だけど、このあと家臣たちが「餅で死んだとかカッコ悪いから、病死ってことにしておこう」と裏工作したのかもとか考えると、ちょっと楽しくなってくる。

SNSでは、カッコ悪いと言えばカッコ悪い死に方に、怒りのコメントを寄せる人も多かった一方で、「餅を喉に詰まらせる信玄・・・新鮮過ぎるぞ」「そんな! おじいちゃんが喉に餅を詰まらせて!!」「まさかめちゃ強感出してた信玄が餅のど詰まらせて死ぬて」「役目が終わったら餅で殺すという脚本、おそろしいぜ」「信玄餅の由来ってまさか・・・(風評被害過ぎる)」「餅を詰まらせてって武田信玄になんか恨みでもあんのか(笑)」「山梨県民の怒りを買わないか怖い」などのツッコミや心配の声が上がっていた。

■ 明智光秀を巡る、信長 VS 足利義昭の三角関係

『豊臣兄弟!』第17回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第17回より。織田家臣団に取り囲まれながら、織田信長と話す15代将軍・足利義昭(尾上右近)(C)NHK

信玄が合流してくるのを当てにして、慣れない戦の準備をしていた足利義昭は、信玄が撤退しちゃうと誰も周囲に味方がいなくなり、あっさり信長に首根っこをつかまれることに・・・。

ここで信長に「あんたのことなんかみんな大嫌いなんだからね!!」と小学生のような悪口を言う義昭に対して、信長が「お前の大事な光秀、もう俺のもんだからな」と略奪愛の勝者みたいなマウントを取ってくる姿に、SNSが一斉にざわついた!

「十兵衛(光秀)をめぐって信長と義昭が所有権をしのぎ合う乙女ゲーみたいになってて面白かった」「信長『お前の十兵衛は俺のもの、俺のものも俺のもの』」「イエ〜イw公方様〜みんなから嫌われてる信長に十兵衛取られてどんな気持ち〜〜??」「これじゃ十兵衛を巡って争ってたみたいじゃないか」「公方様の涙の訳は戦って負けたせいでもなければ追放されて悲しいのでもなく、ただ十兵衛を奪われたのが口惜しかったのであった。多分な」など、妄想をふくらませるようなコメントが多数。

『豊臣兄弟!』第17回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第17回より。織田信長の命令で、二条城を破壊する明智光秀(要潤)(C)NHK

さらに、義昭と光秀の思い出が詰まった二条御所を、光秀に跡形もなく壊すように命じるというドSのノッブ・・・。

この仕打ちにも「明智光秀に二条御所を壊させるの無慈悲すぎる」「『君たちの愛の巣は〜十兵衛にボッコボコボコに壊してもらってま〜す』するの第六天魔王すぎる」「『わしに忠誠を誓え』とか言わないのよ、『お前たちの愛の巣を壊してこい』なのよ」「信長、光秀くんに対する試し行動がひどい」「すでに十兵衛のメンタル限界に来てそうなんだけど、逆に本能寺まであと10年近くもつのか心配だわ」などの言葉が寄せられた。

そして、一時は義昭がヘッドハンティングしようとした豊臣兄弟が、京を追放される義昭を送り届ける係に。久々の兄弟漫才のような会話で義昭を慰め、義昭も「信長のことが嫌になったらいつでもおいでね!」という明るい別れに「公方ちゃま、豊臣ブラザーズをシレっとスカウトしてて!w」「公方様良い人だな。ただ織田の事が嫌いだったからこの結果になってしまったんだな」「オフィシャルズッ友になるからご安心ください」などの言葉が。

実際、秀吉・秀長兄弟と義昭は、今後天下一統をめぐって新たな因縁が生まれるので、おそらくこれが完全なサヨナラではないと思われる。次の義昭の登場が楽しみだ(案外すぐかも)。

■ 魔の1573年…朝倉家、斎藤龍興も退場

『豊臣兄弟!』第17回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第17回より。越前の戦国大名・朝倉義景(写真右、鶴見辰吾)に忠告する元美濃国主・斎藤龍興(写真左、濱田龍臣)(C)NHK

今回、もう一つ滅亡したのが越前の朝倉家だ。いよいよ尻に火がついたために重すぎる腰を上げた朝倉義景(鶴見辰吾)だが、戦い慣れてないためにあっさりと竹中半兵衛(菅田将暉)が仕掛けた陽動作戦に乗っかってしまった。

それを制止しようとしたのが、半兵衛のことをよく知ると同時に「信長絶対殺すマン」として大名家を渡り歩く斎藤龍興(濱田龍臣)! しかし義景は耳を貸さず、半兵衛の思惑通りボッコボコにされることに・・・。そしてドラマでは描写されなかったが、龍興はこの戦で命を落としたとされている。

『豊臣兄弟!』第17回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第17回より。朝倉軍退却の殿(しんがり)を命じられる元美濃国主・斎藤龍興(濱田龍臣)(C)NHK

SNSでも龍興の再登場に「今日も元気に反信長やってる龍興くん」「龍興様!龍興様!(団扇を振る)」「逃げ上手の若君(斎藤龍興)」などの喜びの声があがったが、その後ナレ死もさせてもらえない静かな退場に「斎藤龍興スケープゴートやん?」「国を追われ、成長して、敵も味方も見抜ける洞察力も手に入れた。しかし全ては遅すぎた」「斎藤龍興をただの暗君として描かぬあたりも本作は面白い」などの惜しむ言葉が。

しかし龍興、実は生存説もあるので、最期の描写がなかったということは、ワンチャン再登場があるかも?

『豊臣兄弟!』第17回より。(C)NHK
『豊臣兄弟!』第17回より。家臣・朝倉景鏡(写真左、池内万作)に背後から狙われる越前の戦国大名・朝倉義景(写真右、鶴見辰吾)(C)NHK

拠点の一乗谷城まで逃げ延びることができた義景だったけど、もういよいよ打つ手がなしということで、自分が作った理想郷とも言える城下町を、住人ごと燃やしてしまうという、悪魔のような判断をしてしまう。

それを制したのが、義景の重臣・朝倉景鏡(池内万作)だった。一般的には主君を裏切って保身を選んだダーティな悪役と思われていたが、この『豊臣兄弟!』では、大勢の命を救うためにあえて主君の首をはねるという、良心的なキャラクターとなっていた。

この朝倉家の壮絶なピリオドにも、SNSは「よ、義景殺すことで救ってやる系闇堕ちーーー!?」「愛した全てを我が手で壊そうとする主君を、汚名を残す前に自ら終わらせる従者」「ご乱心なさったので始末したんですね」「これは景鏡が裏切っても仕方ない奴・・・義景に覚悟が無さすぎる」「ヒール(と思ってた)景鏡のあの感じ、意外な描かれ方で良かった」「朝倉義景に伝えたい。あなたの首と引き換えに、あなたの愛した一乗谷は今でも史跡として残り続けているよ」などのコメントが寄せられていた。

『豊臣兄弟!』第17回より。切腹をする長政(中島歩)(C)NHK
『豊臣兄弟!』第17回より。切腹をする長政(中島歩)(C)NHK

これまでの大河では、三方ヶ原の戦いや浅井家の滅亡などは、割と1~2話をまるまる使って語られることが多かったので、時間軸的にもこれらの出来事の間はもっと空いているのかな? と思われた。

今回、実は1573年1月頃~9月末頃に起こっていたすべての出来事を、1話にギュウギュウに押し込めたことで、視聴者も豊臣兄弟と一緒に、歴史の激流に飲み込まれたような感覚を体感できたのではないかと思う。

まさに『豊臣兄弟!』の少年漫画期のファイナルにふさわしい、忘れがたい回になった。次週からはついに秀吉が大名の仲間入りを果たし、秀長も調整役の本領がどんどん発揮されていくはずなので、引き続き期待しよう。

大河ドラマ『豊臣兄弟!』はNHK総合で毎週日曜・20時から、NHKBSは18時から、BSP4Kでは12時15分からスタート。5月10日放送の第18回「羽柴兄弟!」では、ついに藤吉郎が城持ち大名となり「羽柴」姓を名乗ることに。そして新たな家臣を募るなかで、藤堂高虎(佳久創)が再登場、石田三成(松本怜生)が初登場を果たす。

文/吉永美和子


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