「SNSがざわついて…」10のステージに90組以上が神戸に集結、恒例音楽フェス「カミコベ」でなぜ?

「COMING KOBE26 決起集会」にて。実行委員メンバー、ボランティアスタッフ、減災ビレッジ出店者、アーティストらが、ライブハウス「太陽と虎」に集まった。各セクションのスタッフ一丸となって、イベントを作り上げる
神⼾で毎年開催される⽇本最⼤級のチャリティー音楽イベント『COMING KOBE』。2026年は5月10日に「神戸メリケンパーク」(神戸市中央区)で開催され、全国からチャリティーの趣旨に賛同したアーティスト90組以上と、台湾からも二組のアーティストが出演する。21年目となる今回は、4月25日にタイムテーブルが発表になり、SNSがザワついているというのだが…。
◆ 入場無料のチャリティー音楽イベント『COMING KOBE』とは?

『COMING KOBE』は、阪神淡路大震災を風化させず語り継ぎ、「神戸からの恩返し」として被災地支援を行い、 神戸の魅力を伝えることがテーマのチャリティーイベント。今年は約2万人の来場を見込む。

減災・防災を考える“きっかけ”を作る神戸の恒例イベントとして、豪華アーティストの音楽ライブはもちろん、防災を考える体験ができる「減災ヴィレッジ」というエリアや、出演アーティストとともに、「減災」をテーマにしたトークステージも開催される。


基本的に参加者は無料で入場でき(事前申込制)、会場で寄付を募る。2025年開催では、7,528,931円の募金が集まった。その募金は、神戸と同じく災害に見舞われた、東日本大震災や能登半島地震、ミャンマー地震の被災地などに送られた。

20周年を迎えた2025年には『神戸まつり』とのコラボレーションで過去最大規模で開催し、直接被災地支援ができる能登のフードや物販のマルシェなども登場した。

◆ 『COMING KOBE26 決起集会』で聞いた、今年のタイムテーブルについて
そんな神戸の名物イベント開催直前、5月1日に『COMING KOBE26 決起集会』ライブハウス「太陽と虎」(神戸市中央区)で開催され、『COMING KOBE』実行委員らスタッフと「減災ヴィレッジ」参加団体や、 ボランティア参加の学生、参加アーティストや、一般来場者らが交流を深めた。


『COMING KOBE』実行委員の上田佑吏さんは、「タイムテーブルを発表して、SNSがざわついてます」と話す。イベントの最後のステージを飾る「大トリ」を巡って、SNS等でも一部議論が白熱しているのだ。
同イベントでは、これまで地元神戸のパンクロックバンド、ガガガSPが毎年「大トリ」の役目を果たしてきたが、今回のタイムテーブル発表された「大トリ」は、京都のミクスチャーロックバンドのROTTENGRAFFTY。発表直後から「まさかの大トリが!?」「なんで!?」など賛否両論がSNSに投稿された。今回の決起集会参加者の一人は「ガガガも、ロットンもどっちも好きだからびっくりした」と話す。
もともと、ガガガSP主催のフリーライブ『弱男の夕』(2003年神戸市長田区で開催)と、神戸市がテーマとして掲げていた「震災10年 神戸からの発信」が組み合わさって『GOING KOBE』(「東遊園地」で開催、2010年『COMING KOBE』に名称を変更)として2005年にスタートした背景もあり、イベント参加者たちに、最後はガガガSPというのが「カミコベの恒例」として浸透していた。
上田さんは、「『父の松原裕(2019年に39歳で死去)がおったら、ガガガを大トリから外す、なんてことなかったはずや』とか、いろいろ言われてます…でも今回21回目のカミコベは、『若い世代へバトンを繋ぐ』をテーマに、新たな試みをいろいろやっていきます。みなさんいろいろな思いがあると思いますが、当日はガガガSPとロットングラフティーの両方のステージを見届けてほしい」と呼びかける。

同イベントが最も大事にしている「減災ヴィレッジ」に位置する「ひとぼうトークステージ」では、ライブ前にガガガSPのコザック前田とROTTENGRAFFTYのNOBUYAの2人によるトークも開催予定。
ちなみにこの「ひとぼうトークステージ」でライブの「トリ」を務めるのは、これまでも同イベントの場外ステージで活躍し続けてきたクリトリック・リス。「ロットンのトリはざわついてますけど、スギムさんのトリは今のところざわついてません」と上田さんは苦笑いしていた。
◆ 変わるのは大トリだけじゃない、「減災ヴィレッジ」でも新しい取り組み
イベント当日、「減災ヴィレッジ」では、「知る・繋がる・備える」をテーマに、初出展も含めた21団体がブースを構える。実際にこれまで同イベントに足を運んでも、ライブを観に来るだけで、「そんなエリアがあったのは知らなかった」という参加者もいて、今一度イベントの趣旨である「減災・防災を考える“きっかけ”を作る」ということに力を入れ、作りこみも一新すると言う。

上田さんは「VR体験、防災おみくじなど、参加型の取り組みを増やし、アーティストを見に来た参加者にも、新たな学びを提供したい。また各参加団体とアーティストのクロストークという形で、トークも充実せていきます」と意気込む。


また「地元の大学生を中心に当日は約500人のボランティアスタッフが参加してくれます。中には『ライブやフェス自体がはじめて』という人もいますが、前向きな気持ちで取り組んでくれているのが嬉しい。こうして若い世代にバトンを繋いでいきたい」と言い、来場者としてはもちろん、ボランティアスタッフとして関わる若者も多く、手応えを感じているそう。

「カミコベにこれば、神戸の歴史や阪神淡路大震災の教訓を学べるので、音楽を楽しみながら、一緒に学んでもらいたいです。今回も、僕たちが育った神戸の街の魅力を、カミコベから全国に届けていきます」と笑顔で話した。
『COMING KOBE26』は、5月10日開催。10時開場、19時30分終演予定(9時より優先入場開始)。現在、入場チケット申込は最終の受付を行っている。詳細は公式サイトで確認を。
取材・文・写真/Lmaga.jp編集部

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