躍進するアーティスト・MAZZEL「地道に積み重ねてきた」、来阪したSEITOとRANが思いを語る

左から「MAZZEL」のSEITO、RAN(Lmaga.jp)
BE:FIRSTやHANAなど話題のアーティストを輩出しているSKY-HI(日高光啓)設立の事務所「BMSG」。そのなかでも今、特に勢いを増しているのが8人組のダンス&ボーカルグループ・MAZZEL(マーゼル)だ。
2022年におこなわれたオーディション番組『MISSION2 (ミッション・ミッション)』を経て、2023年に8人の個性や煌びやかさを表す楽曲『Vivid』でデビュー。ダンスや歌などの洗練されたパフォーマンスだけでなく、公式YouTubeチャンネル内コンテンツ『MAZZEL ROOM #まぜべや』の面白さも話題になっている。
最近ではドラマに起用されたバラード曲『Only You』が「Billboard Japan Download Songs」で首位を獲得、そして今年テレビ番組『ミュージックステーション』に初出演。さらに2ndアルバム『Banquet』もリリースされ、今年4月からは神戸を皮切りに初のアリーナツアーもスタートしている。
デビューから約3年……。彼らがどのような思いで活動してきたのか、苦楽をともにしてきたメンバーへの思い、そしてこれからのことをSEITOとRANに訊いた(取材・文/Lmaga.jp編集室 撮影/木村華子)。
■ デビューから約3年「やってきたことは間違ってなかった」(SEITO)
──今回2ndアルバムを発売、そして初のアリーナツアーも決定し、目まぐるしい日々かと思います。今の素直な気持ちや思いを教えてください。

SEITO:自分がやりたいことは出来てきてるなって、最近はより感じます。
RAN:ライブハウスやホールだったり、自分たちが一歩ずつ積み重ねてきたものがついに「アリーナ」という大きな会場になって。やることは変わらないんですけど、自分たちの音楽を聞いてくださる人たちが多くなってきたかなと感じています。実際にそういうのが目に見えてわかるもので、素直に嬉しい気持ちはたくさんあります。
──日高社長が『日経エンタテインメント!』の取材で、「MAZZELは健康的な成長をしている」と言っていました。それについて社長から何かメッセージなどはありましたか。

RAN:直接的に言われたわけではないんですが、思い当たる節はあります。
──MAZZELのことを知ってる方は、「まぜべや」(MAZZELの公式YouTubeチャンネル内コンテンツ)だったり、テレビ番組、他のグループオーディションから来てるMUZE(MAZZELのファン名称)も多いんじゃないかと思います。この3年間の中で、じっくりと勢いがついてきたと感じました。特におふたりはトレーニーからオーディション初期メンバーとして参加し、デビュー。どういう思いで活動してきましたか。
RAN:僕も日高さんとはトレーニーの時からしっかりと準備をしていて。「いずれくるであろうデビュー」「グループを作る時のために」というのをすごい言ってくださっていたので。最初の頃は、焦りや不安があったんですけど、日高さんの言葉は時を進むごとに実感するというか…この日のために自分は今まで学んだり経験したりっていろんなことをやってきたんだなって。
──地道に築き上げてきた、というイメージでしょうか。
RAN:そうですね。これまでを思い返す時間はすごくありました。地道に積み重ねていくっていう大切さ。1個ずつ。一番最初から大きなものを見るというよりは、一つ一つのものが、すごい地の固い基盤になってて…じっくりと積み重ねられた最初の2〜3年とかでしたね。
SEITO:MAZZELは (BMSGの)2つ目のグループとしてデビューしたんですけど、プレッシャーもあったり、うまくいかないこともめちゃくちゃ多かったです。その分オーディション中もデビューしてからも、8人全員で話す機会がすごく多かったので、いろんなことを全員でトライしながらやってきた3年間でした。

デビュー1〜2年目ぐらいに自分たちがやったことが、今やっと花が咲いたり。「自分たちがやってきたことは間違ってなかったんやな」って思えるように、最近なってきました。
──みんなでトライしてきたことは、例えばどのようなことですか?
SEITO:そうですね。魅せ方だったり、音楽、パフォーマンスも含め、グループのあふれているこの世界で、「どう自分たちの色を出せるのか」っていうのはすごく考えたりしました。
RAN:自分たちだけの魅力をみんなで話し合って、それがMUZEに伝わってきたな、と今実感しています。まだまだ試行錯誤の段階ではあると思うんですけど。
──私が思うMAZZELのみなさんの魅力は、互いにちゃんと意見を言い合って、キャラクターの違う部分を高め合いながらっていう切磋琢磨していくところだと感じましたが、それについてはどうですか。
RAN:メンバーは全員、180度キャラクターが違います!
SEITO:全員でそれぞれ曲作れって任されたら、 8人全員違う曲です。どんな曲作りたい?て言われた時に全員違うジャンルを言うんで、絶対一緒に作れないです。一生できないかも(笑)。
──そんなみなさんで作られた2ndアルバム『Banquet』が発売されましたが、アルバムへの思い、そしてどんなメッセージが込められてるかをお聞きしたいです。
SEITO:1stアルバムの『Parade』は、MUZEに見せるためのショータイムのようなイメージがあって。今回の『Banquet』は自分たちが見せてきたショーが成功して、全員で讃え合うような…自分たちがやってきたことを全員で一緒に楽しむっていう“宴会”みたいなアルバムになっていると思います。
RAN:僕はSEITOが言ったことと近しくて、最初の1〜2年はMAZZELとして、団体としての魅せ方にフォーカスしてたなって。団体全体で移動するみたいなイメージがあったものを、今回は「宴」というテーマもあって、僕はそれこそ一人一人のメンバーの色とか、その人が出す料理みたいなのが1曲1曲集まって、それがひとつの円卓の上に並んでるみたいなイメージがあります。
聞いていただくとわかる通り、本当にいろんなジャンルの曲があります。「この曲とこの曲が同じアルバムに入ってるんだ」っていう意外性のある内容にもなっているかと。いろんな意味でも、挑戦だったり、試す部分ではなんかMAZZELっぽくなかったり、でもそれをMAZZELとして消化させたいと思う気持ちもあったり。一人のメンバーがひと皿ずつ出して、というイメージでしたね。
──おふたりがアルバムの中で、特に好き、または思い入れのある曲を教えてください。
SEITO:僕は『MAKERZ(メイカーズ)』ですね。作詞作曲をしたので、思い入れは特にあります。
──作詞作曲をされる上でどのようなところを心がけ、考えながらやられましたか。
SEITO:自分がメンバーのいろんな気持ちを知っているからこそ、MAZZELとして「自分たちはこういうグループだ」というのを証明できる1曲にしたいなっていう気持ちがあって。「この世代の象徴」などの言葉を歌詞に入れたんですけど、いろんなメンバーがいるからこそ、MAZZELのライブっていろんな層の人が来てくれているんです。誰かがこの音楽で救われたらいいな、と思いながら作りました。
RAN:やっぱり『Get Up And Dance』は、自分たちが音楽をする上で、この曲を今、ボーイズグループとしてパフォーマンスできて良かったなって思っていて。1970〜80年代のバンドの人たちが楽しさを分かち合うために作った音楽、スチャダラパーさんが国民的にした歴史ある音楽でもあるんで嬉しいです。
今の時代に僕たちが求めている幸せやハッピーというテーマにすごく合っているし、それを取り繕わずに、無理してやってるっていうよりかは、楽しさだったりとか、音楽を内側から感じながらやれているっていう喜びがあります。
懐かしんでくれる人もいれば、なんかMAZZELっぽいなって思ってくれたりとか。いろんな変化とか楽しみ方ができるので、僕はひとつMAZZELの中でワンステップ踏めた曲になったんじゃないかなと思います。
■ メンバーへの思いも吐露「軸に強いものを感じる」「何にでも染まれる」
──この約3年間の中で、「ここが変わったな」や「改めて凄いな」、と思うメンバーの方はいますか? または「逆に変わらない良さ」があれば、お聞きしたいです。
RAN:意外と変わんないなって思うのはKAIRYUかもしれないですね。もちろん人間として変わってきた部分とかはあるんですけど、なんかすごくポリシーとか信念とかそういった部分の彼の中の軸に強いものを感じます。
僕も毎回KAIRYUの話を聞いたり、インタビューで答えている言葉を聞くと、やっぱりどこか一貫性があるというか…答え方の中にKAIRYUの意思も感じる。彼がどうしてアーティストなりたかったのかとか、彼がどういう風にしていきたいとかっていう部分ですね。

逆に人間らしさもすごい最近は出てきたなというか。良い意味でオンオフもある人だったんで。すごいナチュラルになってきたなっていう感じがします。
──それは例えば、柔らかくなったり、感情を出すようになったとか?
RAN:いや、難しいんですよね。言葉にしたらなんて言えばいいかわかんないです。なんて言えばいいん?

SEITO:わからんわ!(笑)
RAN:しっかり応えてくれるようになって。自分も引き出してくれるし、応えてくれるし。
──SEITOさんはどうですか。
SEITO:アルバムの曲とかを作っているとき、レコーディングではやっぱりNAOYAがすげえな、と思いましたね。普段がもうすごい変なのに…(笑)。でも「アーティストになるべくしてなったな」と思います。

RAN:芸術的やもんな。
SEITO:レコーディングで「ここをこういう感じで出してほしい」って伝えたら、ほんまにしっかり期待以上で返してくれたりするんで。何にでも染まれるなって。「普段、音楽は何聴いてんの?」て聞いたら、最近の流行ってる曲をたくさん聞いていたり。面白いですよね、めっちゃ尊敬しています。
■ これからも「いろんな化学反応が起きれば」(RAN)
──これからどんどん活躍の場が増えていくと思うのですが、MAZZELとしてチャレンジしていきたいこと、そして個人でやってみたいことはありますか。
RAN:MAZZELで何ができるんだろうなってたまに考えることがあって。良い意味であんまり統一感がなくて。全体で言うと自分の尖った鋭いカラーを持った状態で、MAZZELとしてはいろんな化学反応が起きれば良いなと。その人を象徴とした1曲を、全員が務めることができるとまたひとつ今までにない面白いグループになれるんじゃないかなとは思っています。

そのために、やっぱり自分が好きなことやりたいこととかをしっかり突き詰めげる環境がどんどん整っていけたら。これだけ聴いてる音楽だったり、好きなジャンルがバラバラってそうないと思うんで。逆にそれを武器にできるような状態になると、もっといい面白い音楽ができそうだなという気がします。
──RANさんはもし個人でやるなら、どんな仕事に挑戦したいですか。
僕はもともと、オーディションの時期とかも表現をするっていうのに苦手意識があったんですけど。実際いろんなステージや舞台に立って自分を出す楽しさだったりを、身を持って感じることが多くなってきました。
自分の感性をもっと広げたいなっと思いますね。お芝居の「演じる」もそうですし、魅せるといったモデルだったりとか、アートだったりとか。自分を探る道をどんどん開拓していきたいな。それが音楽にも繋がりそうかなと。
──SEITOさんはどうですか。

SEITO:僕はもっと自分の曲を作って出したいなっていうのもあります。作詞作曲を突き詰めたい。あとは、もともとアーティスト1本がかっこいいって思っていたんですけど、お芝居や自分で何かの役を突き詰めていって、演じ切るのはすごいこと。めちゃくちゃ勉強になると思ったので、今後お芝居にも挑戦してみたいと思っています。
──最後に、MUZEに向けてメッセージはありますか。
RAN:考え方も生き方も違う8人が集まっても、なんとかなります。生きていく上でいろんなものを感じる瞬間があると思うんですけど、僕たちを見て意外と大丈夫なんだなって思ってほしいです。

僕たちも音楽や活動を通じて、皆さんの指標になれたら。「これでもいいんだ」っていう形をどんどん作っていけたらなと思っています。そんな僕たちを見て「こいつらがいればなんとかなるか」って思っていただけるように頑張っていきます。
SEITO:RANが言ってたように8人いろんなメンバーがいるからこそ、 YouTubeやバラエティも観てもらえるようになってきて。生きていると「枠にはめられる」こともあると思うんですけど、MAZZELというアーティストとして誇れるグループでいたい。そしてMUZEには一番自信を持っていてほしい。「唯一のグループやな」って思って、応援してくれたらめちゃくちゃ嬉しいですし、それが僕たちの幸せです。
◇
『BANQUET BANG』『Get Up And Dance』『T.O.P』『MAKERZ』などの新曲を含む、全14曲を収録した2stアルバム『Banquet』は現在発売中。1stアリーナツアー2026『Shall we hit the Banquet?』は、4月より神戸、愛知、福岡、東京にて開催されている。
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