宝塚歌劇・雪組の新トップコンビ始動、朝美絢「音彩唯の笑顔や頑張る姿に勇気をもらっている」

4月13日の梅田芸術劇場メインホールにて、舞台稽古後の朝美絢(右)、音彩唯
宝塚歌劇団雪組新トップコンビ、朝美絢(あさみ・じゅん)と音彩唯(ねいろ・ゆい)のプレお披露目公演『波うららかに、めおと日和』が、4月13日に「梅田芸術劇場メインホール」(大阪市北区)で開幕。
前日の12日、公開舞台稽古に続き、主演の朝美と音彩が出席する取材会がおこなわれた。舞台上でも「新婚夫婦」を演じているふたりの初々しいやり取りが、新鮮なひとときとなった。
■「今の関係性を作品に生かしていきたい」
本作は講談社「コミックDAYS」で連載中の、西香はち氏による人気コミックを初ミュージカル化した舞台。昭和11年、生真面目な帝国海軍中尉・江端瀧昌(朝美)と、明るく健気な関谷なつ美(音彩)が突然結婚。手が触れるだけでお互いドキドキするような、純愛ラブストーリーが繰り広げられる。
2024年11月開幕の『愛の不時着』より雪組トップスターとして舞台に立つ朝美は、この日の取材でも落ち着いた様子で、緊張気味の新トップ娘役・音彩をサポートしながら挨拶。
「西香はち先生原作の漫画でドラマ化もされ、今回初めて宝塚版として世に出る『波うららかに、めおと日和』。出演者や先生方と作り上げてきたものを、本日皆様にお見せすることができてとてもうれしいです」
音彩も「話題作にこうして出演させていただき光栄です。お客様にこの作品のぬくもりや幸せをお届けできるよう、心を込めて務めてまいりたいです」と、柔らかい声で話す。
新トップコンビのスタートの感想を訊かれると朝美は、音彩と『海辺のストルーエンセ』や、『An American in Paris(パリのアメリカ人)』でも相手役として組んだことを挙げ、「今回プレお披露目公演という形ではありますが、お芝居をし、踊ったり歌ったりしていてすごくしっくりくる部分があります」と打ち明ける。
そのうえで、「(作中の)新婚夫婦のドギマギ感といいますか…(笑)。音彩ちゃん自身のもつ笑顔や、緊張して頑張っている姿に私自身も、瀧昌としてもすごく勇気をもらっているので、今の関係性を作品に生かしていきたいです」と話す。
音彩も朝美に視線を向けながら、「今の朝美さんにたくさん引っ張っていただいています。まだまだ不器用ではありますが、朝美さんについていくことが、自分自身にとってしっくりくる部分があり、その感覚を大切に、役に生かしていけたらと思っています」と語った。

■軍服姿のカッコよさが大いに話題
本作の見どころのひとつは、朝美絢をはじめとする男役たちの軍服姿。朝美は『ベルサイユのばら』のオスカル役などを務め、「私は、なかなかまれにみる「軍服を着る男役」で、いろいろな時代や国の軍服を着させていただいています」と笑顔。「日本の軍服は今回が初めてです。この衣装は正装の軍服なのですが、身が引き締まり、背筋がグンと伸びるのを感じます」。
着こなしのコツは、「(上半身のフォルムが)逆三角形に見えるように。そして足を揃えたとき、なるべく隙間が空かないようにと教わりました」と、実際に学びを受けたことを打ち明ける。
舞台上での敬礼や姿勢がさまになっているのも納得の言葉だ。さらに朝美は、「白軍服や、紺のブレザーのような衣装など、男役がいろいろな色の軍服を着ているので、楽しんでいただきたいです」と述べる。
そんな朝美を見た感想を記者に訊ねられた音彩は、まさにドギマギしながら「カッコいいです…!」。朝美が「言わせてます」と冗談めかして反応すると、音彩は「いえ、本心です(笑)。まだまだ違う軍服の朝美さんがいらっしゃるんだと思いました」と、大いに照れた。
また、前任の雪組トップ娘役・夢白あやからは、「娘役として、ときめく心を大切に、と言っていただきました。その言葉を胸に刻み、努めてまいりたいです」と音彩が打ち明けると、彼女を見て微笑む朝美の姿があった。
■「家に帰ってきたときの幸せの大切さを」
戦争の影が忍び寄るなかでの夫婦や家族、帝国軍人たちの物語が紡がれる本作。音彩は「普段何気なく過ぎてしまうような小さな幸せが、日常にたくさんあることをお客様に感じていただけたらと思います」と話す。
朝美は、「日常のお話なので大きな事件は少ないぶん、人々の生きるエネルギーや昭和の時代に息づく愛の形を感じていただけたら。私たち以外にも、めおとのカップルがたくさん登場しますので、「自分はこのめおとの形だな」など、投影していただけたらうれしいです。
1幕はクスっと笑える場面もあり、2幕は嵐の場面など物事が大きく動きますが、最終的に家に帰ってきたときの幸せの大切さを、皆さまに感じていただけたらいいですね」と、作品をアピールした。
雪組公演『波うららかに、めおと日和』は、4月13日(月)~30日(木)に「梅田芸術劇場メインホール」で上演。チケットは完売。26日(日)15時半公演は、全国映画館でのライブ中継、ライブ配信あり。Lmaga.jpによる開幕レポートは後日公開予定。
取材・文/小野寺亜紀
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