まるでワインの世界…関西初、コーヒー1万円コースの内容とは?

6時間前

コースで提供されるコールドブリュー(水出しコーヒー)

(写真14枚)

新しいロースターやコーヒー店が増加し、全国で盛り上がりを見せるコーヒーシーン。そんななか大阪・新町に、ワインのようにコーヒーのコースを楽しめる新店「MEL COFFEE(メルコーヒー)」が7月12日にオープン。コースは1万1500円と、関西でも他にはない試みだという。

■ 伝えたいのは「バリスタとコーヒーの新しい価値」

コーヒーはすべて店による「OMAKASE(おまかせ)」で、ペアリングコースでは相性を考慮したコーヒー×フルーツや、肉料理などを提供する同店。

店主の文元政彦さんは大阪・新町にて2016年に1号店「Mel Coffee Roasters」をオープン。持ち帰り専門店で、オーストラリアでのバリスタ経験を積んだ文元さんの店には、日本人はもちろん海外からのお客も多数訪れており、2019年にワールドランク3位、アジアランク2位を獲得した実力店となった。今回は、今年に梅田に開業した商業施設「グラングリーン大阪」内の2号店に続く3号店目となる。

「MEL COFFEE」内観
「MEL COFFEE」内観

同店では、文元さんが厳選したゲイシャなどの高品質なコーヒー豆を使用し、焙煎・抽出・テイスティングまで全て店内で実施。「OMAKASE」コースではコーヒーのみ、またはそこに料理を付けるペアリングコース(各全5品)がカウンター12席のみの店内で提供される。

普段飲むコーヒーのイメージとはかけ離れかなり高額・・・と思われそうだが、文元さんはこの試みに対し「メルボルンでバリスタとして働いていたとき、お客の好みをすべて覚えてコーヒーを提供することに大きな価値があったのですが、日本ではまだそんなことがなくて。バリスタとコーヒーの魅力をじっくり届ける、新しい価値を生み出すために今回のお店を作りました」と熱い思いを語る。

店主の文元政彦さんと妻の楓香さん
店主の文元政彦さんと妻の理恵さん

今回は海外ではすでに浸透しており、東京にも数店舗のみ専門店があるという「OMAKASE」コースに挑戦。「コーヒーをさらに相乗効果するようなペアリングを考えた」と言う文元さんが提供する全5品はどのようなメニューになのか?

■ 「OMAKASE」でまさかのフルーツや牛肉!?

まず1品目には、エチオピア豆の水出しコーヒー。粉と水で抽出したコーヒー(液体)を、さらにまた粉にかけて抽出することで味わい深さを出す。そこに合わせるのはエンハンスメントを意識した(コーヒーにある味わいと同じような味を合わせて相乗効果させる)方法で、マンゴー・フロマージュフレ・生ハムを合わせた品を。口に順番に含むと、コーヒーの爽やかさと果実味が相性抜群だ。

エチオピアの水出しコーヒーとマンゴー・フルマージュフレ・生ハム
ワイン…ではなく、エチオピアの水出しコーヒーとマンゴー・フロマージュフレ・生ハム

2品目では、オレンジやシトラス感のあるボリビアのコーヒーが登場。濃いおいしい部分だけ抽出して、その後飲みやすさを重視し、水を追加して提供。出来る限り日本のものを合わせたいと、あんこ入りの最中と一緒にいただく。

さらに3品目の濃厚でクリーミーな口当たりのミルクブリューには、まさかの牛肉料理(カイノミ)を合わせるが、互いに味の邪魔をせずしっかりマッチ。その後も、コーヒーを使ったモクテルやアイスクリームまで、趣向を凝らしたフルコースが堪能できる。

ボリビアのコーヒーと最中・黒糖・チョコレート
ボリビアのコーヒーと最中・黒糖・チョコレート
ミルクブリューと牛肉・バルサミコ酢・ホースラディッシュ
ミルクブリューと牛肉・バルサミコ酢・ホースラディッシュ

コース中は、コーヒー農園や豆などの話もしてくれながらコーヒーを目の前で入れてくれるため香りやパフォーマンスを五感で楽しめるのもうれしい。文元さんは「記憶に残るコーヒーと体験をさらにブラッシュアップして伝えたい。まずは僕たちが先駆者になって、この業界で新しいムーブメントを起こせるとうれしいです」と語った。

同店は7月12日にグランドオープン。COFFEE OMAKASEペアリングコース1万1500円(コーヒー5杯のみ8000円)。コーヒー単品1600円〜。完全予約制。

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