ミケランジェロが万博イタリア館に!キリストの復活、ここ見るべき

「イタリアパビリオン」でお披露目されたミケランジェロ作「キリストの復活」。初日、鑑賞する人たち(5月18日/大阪・関西万博)
日に日に来場者数が増えている『大阪・関西万博』(会場:夢洲、大阪市此花区)。なかでも評判の声が飛び交い、数時間待ち行列が当たり前の「イタリアパビリオン」に5月18日、彫刻「キリストの復活」が追加展示された。世界的な傑作を大阪で肉眼で見られる貴重な機会となり、SNSでも「イタリアすごすぎ」「並んでも絶対見たい」など話題となっている。
■ レア過ぎる名作を至近距離で鑑賞
「キリストの復活」は、美術展示会の目玉級の貴重な作品。それが手を伸ばせば届きそうな距離で鑑賞できるのが、本展示の最大の魅力だ。細かい傷や質感まで超至近距離で眺められるのは、万博パビリオン内ならではと言えるだろう。

展示空間は、黒とネイビーが基調となっており、彫刻の白い輝きが際立つ。まるで生命が宿っているかのような美しさを凝視できるのが贅沢だ。大理石だからこそ発する艶と透明感など、間近で見られるからわかる質感にも注目したい。
■「復活」の名が冠される所以!キリスト像のここに注目
1514年から1516年の間に制作され、磔になったイエス・キリストが復活した姿と解釈されている同作品。その解釈の根拠となったポイントを、展示キュレーターに注目ポイントを聞いた。

(1)手足の傷:両手と両足の甲には小さな穴のような傷がある。これは十字架に磔にされた際に釘で打たれた穴だそう。
(2)胸の傷:右胸下、肋骨あたりには、槍で処された際の切り傷がある。
(3)十字架と縄:十字架を片手に持ち、縛りつけに使われた縄を持っているのは、十字架からおろされた姿をあらわしている。
展示品の解説は日本の美術館ほど詳しくないので、こういった見どころを事前にネット検索して頭に入れてから行くと、より楽しめそうだ。

■ 大阪初上陸!会期いっぱいチャンスを狙える
彫刻「キリストの復活」が来日するのは2度目。前回は2017年に東京でおこなわれた展覧会のためだった。つまり、大阪の地で公開されるのは初めてのこと。普段所蔵されているのは、ラツィオ州バッサーノ・ロマーノにある「サン・ヴィンチェンツォ・マルティーレ教会」のため、見られるのは貴重な機会である。
加えて、「キリストの復活」は万博会期終了(10月31日)まで継続展示予定。訪問のチャンスを狙いやすい今、ぜひ訪ねたい。

■ ルネサンス時代の「他刀流アーティスト」ミケランジェロ
「キリストの復活」は、ルネサンス期を生きた彫刻家、ミケランジェロの作品。ミケランジェロは画家・建築家・詩人と肩書を多く持つ多才な人物で、彼の手がけた「ダビデ像」や絵画「最後の審判」は、誰しもが教科書で見たことのある作品ではないだろうか。時代を代表する作品を数多く残し、西洋美術史上に大きな影響を残している。
18日に同館でおこなわれたアンベールにて、ラツィオ州知事フランチェスコ・ロッカ氏は「日本の友人のみなさま、また世界のお客さまに、ラツィオの素晴らしい芸術や最新技術をお楽しみいただき、ラツィオの素晴らしさをお伝えしたい」と挨拶。24日までのラツィオウィークでは、イベントやワークショップ等プログラムを実施する。

いわば「国宝級」である目玉展示の追加は、美術ファンならずとも胸が高鳴るのではないだろうか。先日、「奈良国立博物館」でおこなわれている『超国宝展』で、大日如来や観音菩薩像を見てきた筆者だが、違う種類の輝きや荘厳さを感じた。このパビリオンを見た後に、大阪、奈良、京都の各博物館で行われている国宝を見に行くと文化の違いを体感でき、おすすめだ。
すでに予約競争が熾烈になっている「イタリアパビリオン」だが、行列にトライする価値ある至宝、ぜひご覧いただきたい。
◇
「イタリアパビリオン」では、5月18日〜24日のラツィオ州ウィークに伴い、「キリストの復活」のほか、紀元前5世紀の女性の頭部像など、ローマ時代以前に栄えたエトルリア文明の遺物も公開されている。
取材・文/橋尾 日登美 写真/Lmaga.jp編集部
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