「さすが!気合い入ってる」万博で話題、中東のパビリオンって?

12時間前

「日本館」に次ぐ大きさを誇る「サウジアラビア・パビリオン」(撮影4月9日:大阪・関西万博)

(写真12枚)

開催中の『大阪・関西万博』で、「とにかくお金がかかっている」「パビリオンだけでなく、広告の気合いの入れ方が違う」と話題になっているのが、次の万博開催国でもある「サウジアラビア・パビリオン」だ。開幕初日にはXのトップの広告を買い付け、「いいね」部分が「サウジアラビア」のロゴになる特別仕様に。さらに中央線にはデジタルサイネージ、電車内もサウジ一色のラッピング電車が登場…など「一体いくら使っているの!?」とびっくりするような力の入りようだ。

実際のパビリオンはというと、会場内で「日本館」に続く2番目に大きなサイズ。サウジストーンが混ぜられた外壁の建物がいくつもそそり立つ迫力のある建物だ。広いパビリオン内で使われているものは、前庭の石まですべて現地から運ばれたもの。現地の砂漠にある建物と同じように作られており、建物をつなぐ曲がりくねった道は、夏は気温が敷地外より2〜3度低くなるという。

(撮影4月9日:大阪・関西万博)
およそ2週間ごとに演目が変わるステージは必見(撮影4月9日:大阪・関西万博)
およそ2週間ごとに演目が変わるステージは必見(撮影4月9日:大阪・関西万博)
椰子の木などの植栽も中東のムードが満点(撮影4月9日:大阪・関西万博)
そびえたつ建物を奥へ進んでいこう(撮影4月9日:大阪・関西万博)
そびえたつ建物を奥へ進んでいこう(撮影4月9日:大阪・関西万博)

展示はサウジアラビアの歴史や海、都市計画やスポーツなど、サウジの多様な側面を知ることができる。また、万博のために来日する多くのサウジ人に会えるのも魅力のひとつで「アートスタジオ」では2週間半ごとに変わるアーティストが運び込んだ作品について解説があり、「音楽スタジオ」では2週間単位で人気ミュージシャンがライブパフォーマンスをおこなう。

椰子の木などの植栽も中東のムードが満点(撮影4月9日:大阪・関西万博)
ライブスタジオでは、現地のミュージシャンのパフォーマンスが行われる(撮影4月9日:大阪・関西万博)
サンゴの再生プロジェクトの展示には驚く人が多数(撮影4月9日:大阪・関西万博)
驚くようなサンゴの再生プロジェクトの説明に、来場者も興味津々(撮影4月9日:大阪・関西万博)

さらに「前庭ステージ」や「サウジ広場」では、地域ごとの伝統的な舞踊などのパフォーマンスが毎日披露される。パビリオンディレクターによると、「期間中このようなイベントは700以上を企画している」というから、何度行っても新たな発見がありそうだ。

駐日サウジアラビア王国大使のガーズィー・ファイサル・サイード・ビンザグル氏(撮影4月9日:大阪・関西万博)

今回の万博の出展について「サウジアラビアの『魂』を伝えるのが目的でした」と駐日サウジアラビア王国大使のガーズィー・ファイサル・サイード・ビンザグル氏。魂とは、サウジの歴史や最新技術(未来)、文化、風景などを指しているそうで、パビリオンをめぐればサウジを旅したように感じられることを目的に計画された展示となっている。

青空に映える白い建築(撮影4月9日:大阪・関西万博)
青空に映える白い建築群(撮影4月9日:大阪・関西万博)

異国情緒あふれる雰囲気から「海外のホテルみたいな空間」「サウジの街並みがそのままやって来たかのような大規模パビリオン」「サウジアラビア館があまりにも素敵だったから行き方とか諸々調べちゃった」など、SNSも盛り上がっている。

さらに日本ではあまり馴染みのないサウジの伝統的な料理を提供するレストランを体験した人たちからは「悠久をゆくキャラバンの味がする」「日本最高の中東レストランの一つじゃないかな」「味の予想がつかないまま冒険心で注文してみたがかなり美味だった」などの報告が興奮気味につづられている。なお、屋上のテラス席の様子は、大屋根リングからも見ることができる。

左手にテラス席が見える。コース料理が楽しめるサウジアラビアパビリオンのレストラン(撮影4月9日:大阪・関西万博)

1階にあるカフェでは、カルダモンなどのスパイスを煮込んでつくるサウジコーヒーとデーツ、ハバク茶というサウジの紅茶などが用意。サウジコーヒーとデーツはサウジ人のおもてなしとして重要なもので、一緒にコーヒーをいただくことは、パートナーシップ・絆をあらわしているそうだ。

日本では珍しいサウジコーヒーを体験してみよう!(撮影4月9日:大阪・関西万博)
サウジコーヒーのお供は、栄養価の高いデーツ(撮影4月9日:大阪・関西万博)
サウジコーヒーのお供は、栄養価の高いデーツ(撮影4月9日:大阪・関西万博)

「サウジアラビア・パビリオン」は、予約不要で、自由に入退場が可能。場所は、大屋根リング内、西ゲートに近い「コネクティングゾーン」。朝9時から夜9時まで。サウジコーヒー豆やデーツ、サウジ初の漫画(日本語)、雑貨などが販売されるショップもある。日没後には、建物に映像が投影される幻想的なショーもおこなわれる。なお、ナショナルデーは9月23日に開催され、特別な企画を複数準備中とのことで、期待がもてる。

事前のプロモーションの効果もあってか初日から長蛇の列が(撮影4月13日:大阪・関西万博)
事前のプロモーションの効果もあってか開幕初日から入場待ちの長蛇の列(撮影4月13日:大阪・関西万博)

取材・文・写真/太田浩子

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