大阪府が弾道ミサイル着弾を想定した訓練、11月に初実施

2023.11.1 20:00

定例会見のフリップより「弾道ミサイル対応訓練について」(11月1日・大阪府庁)

(写真2枚)

大阪府が、弾道ミサイルの着弾を想定した訓練を11月に実施する、と1日の定例会見で発表。国、警察、自衛隊など関係機関が参加し、5日に「住民避難訓練」を、6日には「災害対策本部会議」と「災害対策本部事務局訓練」が実施される。

北朝鮮からの弾道ミサイルは、2022年1月から2023年10月までに48回発射。その内5回は、日本の領土、領海への落下や上空通過の可能性がある場合に発出される緊急情報「Jアラート」が発動しており、政府は5月に出した自衛隊への破壊措置命令を継続している。

この情勢を踏まえ、府ではミサイル着弾を想定した住民避難訓練を「陸上自衛隊信太山駐屯地」(大阪府和泉市)にほど近い中学校で、5日に実施。グランドに設置したスピーカーからJアラート音声を放送し、住民に体育館へ避難するなどの身を守る行動をとってもらうという。

さらに6日には大阪府知事、大阪府警察本部、自衛隊など関係機関が参加する「災害対策本部会議」の運営訓練も。またその後、「災害対策本部事務局訓練」として職員が現地の状況を踏まえ、対策を具体化する訓練や救助機関との連携などがおこなわれる。

府では5月に「訓練を今年中に実施したい」と明言していたが、住民参加型での弾道ミサイルの飛来を想定した府主催の訓練は今回が初めて。吉村洋文知事は、「ミサイルが落下したら間違いなくパニックになる。そのとき府民に正しい情報を発信して、冷静な行動をとってもらえるかが着弾時の肝。住民の方に身を守る行動を体験していただくことが重要だ」と、必要性を説明した。

取材・文・写真/岡田由佳子

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