最近よく見るアメリカビーバー、人気の理由は親近感と羨ましさ?

ニッコリ顔がたまらなくキュートな生後18日目のアメリカビーバー(6月20日・ニフレルにて/写真提供:PONさん)
今年の春頃から全国各地でアメリカビーバーの出産が相次ぎ、ツイッターでも度々赤ちゃんたちの写真や動画を見るように。なんだか気になってしまうアメリカビーバー、その人気の理由は何なのだろうか? 6月2日に5年ぶりとなるアメリカビーバーの双子の赤ちゃんが誕生した「ニフレル」(大阪府吹田市)に向かった。
■ 通称「チビーバー」、体重は早くも3倍近くに
同施設に到着すると、ちょうど体重測定の真っ最中だった。ずんぐりとしたボディ、無垢な瞳、わちゃわちゃと空を掻く手足。「産まれてこのかた、愛されてます!」と言わんばかりの曇りなき輝きを放つ命が目の前に。か、かわいすぎる•••!!
生後すぐは500gだった双子のこの日の体重は、1467gと1470g(取材日は6月20日)。ちょこんと竹かごにおさまって測定される様子を、ビーバーと同じエリアで暮らすワオキツネザルと、集まった来館者が微笑ましく見守っていた。
2015年の開館時から暮らす母・ジャスミンと父・アラジンの間に産まれた双子は、いつしか「チビーバー」と呼ばれるように。ハッシュタグをつけた写真や動画、イラストなどが次々と投稿され、すくすく大きくなっていく姿を多くの人が楽しみにしているようだ。

■ この3カ月で産まれたビーバーの赤ちゃんは11頭!
こんなふうにアメリカビーバーの話題をよく目にするようになったのは、いつ頃からだったろうか。同館の獣医師・村上翔輝さんは「去年ごろからよく見かけますね。去年も今年も、いろんなところでビーバーの赤ちゃんが産まれているなと感じます」と話す。
そう、今年も各地でアメリカビーバーの出産が相次いでいる。3月に「のいち動物公園」(高知県香南市)で2頭の赤ちゃんが誕生。さらに5月には「羽村市動物公園」(東京都羽村市)で2頭、今月に入ってからも、4日に「東武動物公園」(埼玉県南埼玉郡)で2頭、10日に「長崎バイオパーク」(長崎県西海市)で3頭が誕生した。
2022年から続くベビーラッシュで、子育てをする彼らの姿を見る機会が増え、その魅力に気付く人がじわじわと増えた、とは考えられないだろうか。おそらく筆者もそのひとりだ。

■ ビーバー人気の理由は、親近感と羨ましさ?
人々はなぜこんなにも、アメリカビーバーに惹かれるのか。考えられる理由を村上さんに訊いてみると、「子育ての行動がほかの動物と違うんです。父親と母親がどちらも子育てに参加するなど、私たちに近いところがあるので、そういうところが共感を得ているのかもしれないですね」とのこと。
多くの哺乳類は一夫多妻で、メスだけが子育てをするケースがほとんどだといわれている。ところがビーバーは一夫一婦で、夫婦ともに子育てをする珍しい動物。この日も、昼寝をするチビーバーたちに両親が交代で惜しげもなくお腹を差し出す姿が見られた。人はビーバーの子育てに親近感を覚えているのかもしれない。

しかし、彼らはそんなこと意に介さず、のんびりとマイペースに暮らしている。現代をせわしなく生きる私たちとは違う、ゆったりとした時間。その光景はやすらぎに満ちていて、いつまでも眺めていられる。羨ましいような、ありがたいような。アメリカビーバーの親子を見てわきおこる感情は、複雑なようで、あたたかい。
■ 生後3ケ月ほどで性別判明、今後は命名式も?
仲良く昼寝をする一家の巣を覗き込む人は、閉館まで絶えなかった。動物が好きで何度もニフレルを訪れているという30代の女性は、「ビーバーをちゃんと観たのははじめて。泣きそうなくらい可愛い!」と胸を押さえた。
また、50代の男性は動物写真を撮ることを趣味としていて、生後すぐの1週間は毎日来たという。「自分とは違う生き物の成長を見守ることができてうれしい」と話し、その後もカメラを構え続けた。
似ているところに親近感を抱きながらも、違うからこそ知りたくなる。アメリカビーバーという生きものを知れば知るほど、愛しく感じるのだろう。
「ニフレル」のチビーバーたちは、今後おこなわれる血液検査で性別がわかるという。また6月29日からは愛称を決める投票がスタート。スタッフが考えた4組の候補から、最も票が集まった名前がつけられる。投票は同施設の公式ツイッターにて、7月2日まで受け付けている。
取材・文・写真(一部)/脈 脈子
「NIFREL(ニフレル)」
住所:吹田市千里万博公園 2-1 EXPOCITY 内
時間:平日10:00〜18:00、土日祝9:30〜19:00、年中無休
料金:大人2200円、小・中学生1100円、3歳以上650円
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