東野幸治が輝く「マルコポロリ」、お約束を拒否した番組作り

2023.3.19 07:15

毎週日曜の昼1時59分から放送されているバラエティ番組『マルコポロリ!』(カンテレ)

(写真4枚)

■ 東野さんは「キラキラしてる人」に興味がない!?

──逆に、永野さんのようにがっつり適応して、大跳ねする東京の芸人さんもいますね。

永野さんが大活躍された「グレープカンパニー徹底解剖SP」は、けっこう反響が大きかったですね。あの回が初めて、関西以外でも話題になったんじゃないかな。

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「グレープカンパニー徹底解剖SP」
2022年7月24日放送。グレープカンパニー所属の芸人である永野、あぁ~しらき、口笛なるお、お見送り芸人しんいち、ランジャタイがゲスト出演。永野の狂気と闇がスタジオを圧倒し、ボケを放棄して普通のことしか言わない口笛なるおさえも「狂人祭りに迷い込んだ社会人」として爆笑をさらった、伝説のカオス回。
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わらふぢなるおの口笛なるおさんが1番大事なところで噛んで「靴」を「クソ」と言い間違えたりと、失敗したのがめっちゃおもしろくて。

別の回(※2022年10月23日放送「お見送り芸人しんいち&とZAZYの未来を考えるSP」)で再び永野さんとお見送り芸人しんいちさんを呼んだときに、あえてなるおさんではなく、相方のふぢわらさんのほうを呼んでみたら、これまたいろんな意味ですごくおもしろかった。それで満を持して3月19日に「わらふぢなるお救済SP」を放送する運びとなりました。お見送り芸人しんいちさんからの猛プッシュもいただきまして(笑)。

──毎回、ゲストとテーマのチョイスが絶妙ですが、どうやって見つけてくるんですか?

「この人おもしろいな」「『マルコポロリ!』に来たら跳ねるんじゃないかな」という芸人さんを常にチェックしていて、その方を呼びたいから、それに合ったテーマを考えるという感じです。先輩方からよく怒られるんですが、私、地上波のテレビをあまり見れていないんですよ。バラエティ番組を追い切れていない代わりに、といってはなんですが、スキマ時間に芸人さんのラジオやYouTubeはチェックしてます。あくまでも私の場合ですが。

──YouTubeだと、テレビとは違ったところが見えたりも?

YouTubeのカメラの前だとみなさん気負っていないので、自然体の姿が見えるんですよね。200回ぐらいしか再生されてない芸人さんの動画とかも見てます。

──東京の地上波のバラエティにガンガン出ているような人気者はあまり呼ばない?

もちろん、今旬の方となるとスケジュール的に難しいというのもありますが、東野さんをはじめ、レギュラー陣のみなさんはキラキラした方にあまり興味がないような気がして (笑)。ただ、「東京でできないことをやってやろう」みたいな気持ちはまったくないんです。ひたすら自分たちがおもしろいと思った方に来ていただいているだけで。

「目玉になる人おらんやん」と言われたとしても、「大丈夫。『マルコポロリ!』はそれでいいんです」というスタンスです。幸いOAも配信も、ゲストによってそんなに数字に変動があるわけではないので、このまま『マルコポロリ!』という「器」を好きになってくださる方が増えていくのが1番うれしいです。

■ ぐちゃぐちゃにしてもらうために作る台本

──番組作りにおいて、1番気をつけていることは何ですか?

ほかの番組がどうかわからないですけど、けっこう各回担当のディレクターの意見を尊重してもらえるんですよ。キャスティングも、台本作りも、再現VTRの内容も、編集も。もちろんチーフ演出やプロデューサーが最終チェックをしますが。ツイッターで手厳しい意見を見ると、めっちゃ落ち込みます。誰のせいにもできない。自分のせいなので。

──「自由」とセットで「責任」も伴うと。

基本的には演者のみなさんのおもしろさを、そのまま届けたいと思っています。順番を入れ替える小細工みたいな編集は基本は加えたくないですし、あまりカットも入れたくない。あの空間で起こったことを、ライブ感そのままに伝えたい。カメラがブワッて揺れてる映像とかも、そのまま使うことも。それが「本当」なので。

『マルコポロリ』(カンテレ)の収録風景

──台本はどうやって作るんですか?

キャスティングが決まったら、作家さん含め、スタッフ間でリサーチはみっちりやるんですが、ゲストの方々との打ち合わせは各々1時間ずつぐらい。そこでエピソードを聞き出して、台本を作ります。できるだけいっぱい材料を並べておいて、本番直前の打合せで東野さんに目を通していただき、そのなかでおもしろいと思ってくださるポイントを拾っていただけたら、という意味の台本ですね。

──「段取り」よりも、その場で生まれた「グルーヴ」を大事にしているんだろうな、というのが、見ていて伝わってきます。

台本は1本につきだいたい20ページぐらいの分量があります。でも「台本通りにやってください」というのはもちろんなくて、台本をぐちゃぐちゃにしてもらうために作ってる台本というか。

──演者の皆さんの話芸に加え、ツッコミや補足として入る、クレイジーなテロップも重要ですよね。品川庄司・品川さんに「東野の壊れないおもちゃ」、ウエストランド・井口さんに「最近見つけた壊れないおもちゃ」、ZAZYさんに「情緒がヤバい怪人」、番組の世界観を表した「最悪のガラクタ廃棄工場」・・・そんなテロップつける番組、ほかにないですよ。

右下に出るテロップを考えるのがいちばん苦労しますね。台本作るとか、編集するより頭を使います。出し方も、右側からピョッて出すのがいいのか、バーン!と板付きで出すほうがいいのか、とか。文言、出し方、SE(音効)、どれにするかで、毎回すごく悩みます。考えても考えても正解がないので。

『マルコポロリ』(カンテレ)編集作業をする芳仲さん。テロップが1番難しいという

カンテレ『マルコポロリ!』

放送:毎週日曜13:59〜

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