８月３１日開催の開票イベントで選ばれた、人気トップ３０名の座員が出演する公演『吉本新喜劇まつり２０２２～選ばれし３０名の座員たち～』が１０月１０日におこなわれ、満員の「なんばグランド花月」（大阪市中央区）を大爆笑で包んだ。

「花月旅館」を舞台にしたこの特別公演では、元極道の旅館従業員を演じる総選挙トップで主演のアキをはじめ、間寛平、内場勝則、辻本茂雄、島田珠代、山田花子、すっちーといった総勢３０名の人気者たちが続々登場。それぞれのパートで定番のギャグを披露し、２時間半に渡って会場を沸かせ続けた。

主演のアキは、終演後の会見で「登場のシーンでギャグをやって笑わせて、途中からはがっつり真剣に演じるという演出だったので、芝居をぐっと締めなあかんなという、普段とは違う気合が入りました」と語ったとおり、時にシリアスに演じ、極道役座員を相手にした殺陣を披露するなど、多彩な演技を披露。

今回の演技に関して「１９、２０歳の頃に２年間、（京都）太秦にいた頃の自分を見つめながら演じた」と、新喜劇入団前の経験を生かした演技だったとコメント。そして開票イベントで開催が明かされた記念座長公演に関しては１１月２９日〜１２月５日に開催が決定。「今いる座長の色と違った『アキ』という色をしっかりと出していきたい」と意気込んだ。

今回のイベントでは、特別公演に惜しくも出演できなかった座員たちが劇場の呼び込みや売店スタッフ、誘導スタッフ、受付スタッフとして観客を出迎え、終演後は出演メンバーが見送りに並ぶなど、公演のみならず一日を通して新喜劇総出でファンを楽しませる仕掛けが盛り込まれた、壮大なスケールでおこなわれた。

取材・文／上地智