８月３１日放送の『クローズアップ現代』（ＮＨＫ）は、「アイドル業界」特集。同番組公式ツイートには３万を超える「いいね」がつき、ツイッターでも関連ワードがトレンド入りを果たすなど、放送前からＳＮＳで反響を呼んでいる。

１５～２４歳の、いわゆるＺ世代８割が「推し活」にハマり、アニメやゲームと肩を並べる巨大市場に成長したアイドル業界。手のひらに収まる「推し」のアクリルスタンド（通称：アクスタ）を日常的に持ち歩き、好きな場所で一緒に撮影した写真をＳＮＳに投稿する「推し活」が、昨今ブームにもなっている。

そんな「アイドル」について取り上げるのが、『クローズアップ現代』。同番組といえば、「心に刺さるジャーナリズム」を掲げ、政治や経済、暮らしなどをテーマに取り上げるドキュメンタリー番組として知られている。そんな「硬派」とも言える同番組で、「アイドル」を特集するという意外性に「興味深い」「めっちゃうれしい！ 録画する」と歓喜の声があがるなか、「なんでクロ現でこのテーマ？」と、ＳＮＳではさまざまな声が。

そんな放送前から注目を集める同回、担当したディレクターは入局８年目の生粋のアイドル好き。「アイドルを通じて何を伝えたいのか」と悩み、「アイドルの現場を見ることこそが、『いまのニッポン』を語るうえでも大切」ということにたどり着いたと番組ブログにて明かしている。

時代に合わせて音楽シーンを作りあげ、その時代で輝く･･･まさに「時代の映し鏡」となっているアイドル。そんななかディレクターが目をつけたのは、関ジャニ∞で現在は後輩グループのプロデュースも手掛ける大倉忠義のツイートだ。

「･･･僕自身が自分の存在意義を見失っていました。誰の為に、何の為にやってるんだろう？ 自分は必要とされているのだろうか？･･･」。１０代から活動を続ける大倉に３月下旬より密着を開始。「アイドル」とは何か、そして今のアイドル業界をどう見つめ、プロデュースしているのかを取材する。

そのほか、番組内では世界的人気を誇るＢＴＳを輩出した、韓国のエンタテイメント企業「ＨＹＢＥ」の舞台裏も放送。多様化が進む時代に、人々はアイドルに何を求めるのか。その時代性も読み解きながら、令和アイドルの新潮流に迫る。放送はＮＨＫ総合で夜７時半から。ＮＨＫプラスで放送後１週間見逃し配信あり。