国の全数届出見直し方針に大阪府「逆に負担や混乱が生じる」

2022.8.26 07:15

『第80回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議』の様子(8月25日・大阪府庁)

(写真8枚)

大阪府が8月25日、新型コロナの対策本部会議を実施。そこで吉村洋文知事は、国が方針を示したコロナ感染者の全数届出の見直しについて懸念し、「逆に事務負担や混乱が生じる」と難色を示した。

■現状は陽性者の全件把握必須も、大阪は届け出項目を簡素化

現在、医療機関から発生届があった陽性者は、厚生労働省の健康観察ツール・マイハーシスによって管理。しかし、この発生届で大きな問題となっていたのが、20項目以上となる膨大な記入項目だった。

そこで、府は8月4日から最低限の7項目入力へ簡素化。また、リスクの高い人だけ詳細を記入するという方式に変え、大幅に事務負担を改善している。

■国の方針は高リスク者限定の届け出、残りの4分の3は?

そんななか、今回国が示した全数把握の見直しは、「発生届の限定(緊急避難措置)・全国ベースでの全数届出の見直し」と表現され、発生届の提出を65歳以上の人、入院リスクのある人、妊婦の人など高リスクの人に限定。それ以外の約75%は発生届が不要となるも、感染者総数や年齢別数は毎日公表するというもの。

発生届が不要になると緊急搬送時や、宿泊療養の受け入れ、配食受付などの際に陽性者照合が不可能に。これに対し吉村知事は、「全数把握の見直しとなってるが、本質的なことをまったく変えずに入り口の事務だけ変えて、言葉だけが踊ってる」と抜本的見直しになっていないことを指摘。

医療部に対して「新たな事務負担の発生も考えないといけなく、現場である保健所や医療機関に現在どこまで負担になっているか聞き取りをお願いしたい」と依頼した上で、「我々も事務として考え、本部会議ではなく、僕と医療部で現場の意見を聞きながら判断を決定したい」と話した。

■今後は「マンパワーを集中」、一方で国に見直し要望

会議終了後、健康医療部の藤井睦子部長は、「保健所や医療機関に聞き取りはじめたなかでは、楽にならず逆に混乱を招くマイナスが大きいと考えている。知事と相談して事務の負担具合で判断したい」と説明。

また、「次の第8波にはマンパワーが足りなくなる。元気な人(陽性者)は自分で乗り切り、ケアが必要な人に医療や行政のマンパワーを集中しないといけない。第8波までに国全体でシステムの整備やケアの対象者、公費負担などの見直しをした方がいい」と考えを述べた。

取材・文・写真/岡田由佳子

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